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11月19日(土) 10:00からNTTクレドホール第一会場で、韓国版『ジョゼと魚と虎たち』が上映されました。
大学卒業を控えたヨンソク(ナム・ジュヒョク)と、彼が道端で助けた足の不自由な車椅子の女性ジョゼ(ハン・ジミン)との出会いと別れを描くラブストーリー。田辺聖子の同名短編小説を原作に、2008年公開の犬童一心監督作品をリメイクしたものです。上映後はキム・ジョングァン監督が登壇し、フリーパーソナリティーのキムラミチタさんが聞き手になってトークショーが行われました。
韓国でも評価の高い犬童監督版から監督自身が青春時代に大きな影響を受け、生きる道標を示してくれたと語ります。リメイクにあたっては、全く同じものを作るのではなく「現代の要素を取り入れつつ、韓国の現実を反映させることで自分らしさを出すよう意識した」。季節の移り変わりやスクリーンに映る空間を通じて「神秘的な美しさや、醸し出す寂しさを感じてほしい」と力を込めました。
本作ではジョゼの気持ちの変化よりも成長に焦点を当てるため、ラストに向けてのジョゼの心の葛藤はあえて描かず、観客に解釈を委ねる形を取ったそうです。そうすることで「普遍的な人たちの愛」が描けたのではないかと語りました。キャスティングについては、ハン・ジミンの声のトーンや表情、ナム・ジュヒョクのスクリーンの中と外で変わらない誠実さに惹かれ、難しい役どころを頑張って演じてくれたと2人を称えました。
昨日広島入りした監督は、金子雅和監督と共に広島のお好み焼や日本酒を堪能したそうで「たくさん美味しいものを食べて、お酒を飲んで帰ります」との言葉に、会場は笑いに包まれました。監督は『最悪の一日』(16)で日本人俳優をキャスティングし、今後も積極的に起用していきたいと意気込みます。最新作の『夜明けの詩』はサロンシネマ(広島市)で公開が予定されています。最後に「観客の皆さんにまた広島で会えることを楽しみにしています」と笑顔でトークショーを終えました。
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