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2022/11/20

−星になった子どもたちから勇気をもらう− 『宇宙船』上映とトーク

11月19日(土)18:00から広島市映像文化ライブラリーで、『宇宙船』のアジアン・プレミア上映と、プロデューサーで主演のパブロ・クルス・ゲレロさんの録画によるトークがありました。

『宇宙船』アフタートーク

メキシコ映画『宇宙船』は実話に基づいた作品で、タイトルと同じ『宇宙船』というラジオ番組のD Jを務めるミゲルが主人公です。同じような日々が続き、いわゆる「中年の危機」に陥ってしまいますが、がん患者の少年から「宇宙船で海へ連れてって」というリクエストを受け、四苦八苦。あきらめそうになる中で、少年や周囲から勇気をもらい、やがて自分の殻を破って飛び出してゆくというお話が、魅力的な音楽と優しげなアニメーションを交えて繰り広げられます。

『宇宙船』アフタートーク

上映終了後には、聞き手の安田女子大学准教授ジョン・マクリーンさんによるインタビューにゲレロさんが答える映像が披露されました。ゲレロさんは、10代の終わりから俳優として活動していますが、ここ10年程は自らプロジェクトを主導することに関心が向き、脚本やプロデュースにも進出、この作品でも主演に加えプロデューサーと脚本を兼ねています。 この『宇宙船』の制作は、主人公のモデルとなる地方のラジオ司会者に出会ったのがきっかけ。子どもたちのために献身し、地域の人気者となる姿に感銘を受け脚本として書き始めましたが、病院にいる子どもたちが、決してネガティブにならず元気に前を向いて生きていることを知り、困難の中でも心が癒やされていればエネルギーを切らさずに乗り越えられることを、テーマに据えようとを決めたそうです。ジョンさんが事前に観賞した人の感想を幾つか紹介しましたが、「星になっても、ずっと家族を見ているよ」と少年が母に言う場面に一番感動したという声があり、ゲレロさんの意図はしっかりと伝わっているようでした。 最後に「観客の皆さんへのメッセージを」と促されると、「『宇宙船』を再び飛ばしてくれてありがとう。いつか広島に必ず行き、観客の皆さんにお会いしたいと思います」と語っていました。

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