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11月19日(土)18:00から横川シネマ会場で「ひろしまアニメーションシーズン2022傑作選」“H-AIR(レジデンス)特集”が開催されました。
前半は、今年8月に開催された、第1回ひろしま国際平和文化祭のひろしまアニメーションシーズン2022の中から傑作6作品が上映されました。最初にアーティスティック・ディレクターの宮崎しずかさんから、賞を取った6作品の簡単な説明がありました。1枚1枚セルを書く手法やフェルトをコマ録りする手法など制作方法の違いや、作品の特色、米アカデミー短編アニメーション2022ノミネート作品も含まれていることなどが紹介されました。
後半は、“H-AIR(レジデンス)特集”で、レジデンス=滞在制作で招聘された2監督の作品が上映されました。先に、ナタ・メルトーク監督の2作品。このうち“Reguler”は、ひろしまアニメーションシーズン2022の環太平洋アジアコンペテションで入選。次に、マフブーベア・カライ監督の3作品。このうち“The Fourth Wall”ワールドコンペテションで入選をしています。いずれも応募総数2000作品以上から入選を果たしています。 上映後のトークショーでは、ナタ・メルトーク監督とマフブーベア・カライ監督が拍手の中、登壇しました。司会は、アーティスティック・ディレクターの宮崎しずかさんです。
メルトーク監督はグラフィックを駆使したパズルのようなロジカルな作品で普段触れられないようなアニメーション。カライ監督は、面白さと不思議さがあり、哲学的なところも描かれていると、宮崎さんから紹介がありました。
お二人とも広島に5か月滞在中で、間もなく帰国されます。その広島での生活についてカライ監督は「母国とは環境が違い、人や自然に触れ、それを取り入れ実験的な作品を制作することができた。今後の私の制作にも役立つ経験をさせていただいた」と感謝を述べました。 また、メルトーク監督は「時間をテーマに面白い経験ができました。時間の感じ方の違いを次作に生かしたい」と抱負を語りました。 「彼女たちは数々の映画祭で受賞をしていますが、その場での受賞は、今回が初ではないかと思います。その場で受賞することとの違いはありますか」との宮崎さんからの質問にカライ監督は、アニメーションのプログラムに感謝を述べレジデンスに応募したいと答えました。
ナタ・メルトーク監督は「レジデンスに参加したことで、日本作家の作品を見ることができ勉強になりました。“Reguler”は、フォントを大事にした中々、伝わらない作品です。驚いたのは、広島では非常に面白い作品と言われたことで、お客様も含め、レベルの高さを感じました。目標は2024年(文化祭は2年に1回の開催)のひろしまアニメーションシーズンで広島に戻り、また皆さんに作品を見せたい」と語りました。
宮崎さんは、これまでの経験を今後の作家活動に生かして欲しいと言うと、二人の監督は共に広島滞在に満足したことと感謝を伝え、和やかな雰囲気に包まれてトークショーが終了しました。
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