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11月18日(金)19:00〜からNTTクレドホール第1会場で『リング・ワンダリング』が上映されました。上映後は、金子雅和監督、美術監督の部谷京子代表を招きトークショーが行われました。聞き手はフリーパーソナリティーのキムラミチタさんです。
漫画家を目指す草介(笠松将)が、不思議な女性・ミドリとの出会いをきっかけに、過去と現在を行ったり来たり…迷い込み、巡り合いの切なく、幻想的な物語。メガホンを取ったのは『アルビノの木』で第6回北京国際映画祭の新人監督部門で海外初上陸したのを皮切りに、海外映画祭で多くの受賞した金子雅和監督です。 広島国際映画祭は3回目の参加となる金子雅和監督は、本作に込めた思いや裏話などを明かしました。「普段私たちが踏みしめている地面の下に、いったいどんな過去を生きていた人たちの記憶や思いがあるのだろう、ということを題材にこの映画を作りたいと考えました」と語りました。「前回の広島映画祭参加から、戦争を小さな声ではあるが、この映画のモチーフにするというアイデアをもらった。普段は目を伏せがちなシリアスなことも、フィクションにすることでより多くの方に見てほしい、それで語りかけるのがフィクションの力、映画の魅力だと信じている」と金子監督は熱く語りました。
『リング・ワンダリング』とは霧で前が見えなくなり、ぐるぐる迷ってしまうという登山用語で、ワンダー(wanderとwonder)には、「さまよう」と「不思議な」という二つの意味が込められており、時空が行ったり来たりする映画の面白い不思議な特徴と、草介が人生にさまよう様子が反映されています。金子監督と美術監督の部谷代表が、地面の下から出た記憶を表現したかったので穴を掘れる場所を探すのがとても難しかったと口をそろえて話しました。 本作の最初のアイデアは広島で生まれ、そして今回また広島に戻ってきました。まさにリング・ワンダリング!次は新作を作ってまた広島に来ます!と金子雅和監督はメッセージを残し、会場からは盛大な拍手が湧き上がりました。
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