11月20日(土) 14：30から、NTTクレドホール第2会場で映画『テロルンとルンルン』の宮川博至監督による映画製作に関するワークショップが開かれました。

会場いっぱいに響く大きな拍手で迎えられた宮川監督は、「頑張って面白い話します！」と場を和ませ、映画製作に携わったきっかけやこだわり、映画とCMの違い、キャスティングの基準などを熱く語りました。広島を中心に活躍している宮川監督は、今年の夏も新作の映画を広島で撮影したばかり。美術監督で広島国際映画祭代表の部谷京子とともに、地元で映画を作ることの楽しさを語りました。

さらに、新作映画の台本を使用した俳優ワークショップも行われました。これは、参加者に目の前で台本を読んでもらうという実際のオーディションを再現したもの。お題は劇中にもある、教師になるという夢を叶えた娘が母親の病気を知り、父親を問い詰めるシーン。参加者の中には、積極的に壇上に上がり、娘役の演技を披露する方もいました。新しいWebムービーのキャスティングも考えている宮川監督。もしかしたら、今日の演技で新たな女優が誕生するかもしれません。

「予想していなかった演技をする人は目を引きます」と語る宮川監督。ワークショップ中も「次は静かに怒ってみて」「素のまま（の声）でやってみて」と様々なパターンを指示しました。それに応えて演技を変化させる参加者に会場も引き込まれ、会場は熱い拍手に包まれました。役作りに悩んでいる学生には「読み方や発声も大事だが、役の捉え方、どうやって役に入り込むかが大事」とアドバイス。役に入るとは、普段の生活から重ねていくものではないか、日頃からこの役はどういう行動をするのかを考えると変わってくるのではないかと、演者とのコミュニケーションを密にとる宮川監督ならではのアドバイスでした。

宮川監督と部谷代表が広島弁で演じ、「これぞ広島国際映画祭！」と会場が笑いに包まれました。最後に、公開が予定されている新作映画と今後撮影してみたいテーマについて語り、会場の期待が高まったところでワークショップが終了しました。