広島国際映画祭 HIROSHIMA INTERNATIONAL FILM FESTIVAL

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2021/11/19

石井裕也監督のトークショーが行われました!

11月19日(金) 14:00から、NTTクレドホール第一会場で『アジアの天使』が上映されました。 8歳の息子を持つ小説家の青木剛(池松壮亮)と、亡くなった父母の代わりに兄妹を養う元・人気アイドルのソル(チェ・ヒソ)が偶然ソウルで出会い、旅をしながら家族と共に交流を深める様子を描いたロードムービー。メガホンをとったのは、『舟を編む』(13)で日本アカデミー賞監督賞を最年少で受賞、『町田くんの世界』(19)『生きちゃった』(20)など、自分の生きる社会や時代と格闘する意欲作を世に送り出してきた石井裕也監督です。

上映後、石井監督がステージに登場しトークショーが行われました。聞き手はフリーパーソナリティーとして活躍するキムラミチタさんです。作品を制作したきっかけは2017年ごろ韓国と日本で合作の映画をつくらないかという話をもらったことで、撮影では日韓関係の悪化やコロナウイルス感染拡大による様々なトラブルがあったといいます。そのような状況のもと、韓国で家族と共に半年間生活をしながら撮影の準備を進めていきました。撮影はほとんど韓国のスタッフによって行われ、言語が違うことで生じる難しさについての質問に、「通訳を介せば理屈では理解できるけど、それよりも感覚の共有を重要視したいと思った」と監督。「言葉で表せないひずみは家族にもある。そこからは逃げられないということが大事だ」と語りました。

最後に、本作の鍵となる天使に込められたメッセージについては、「既存の価値観に囚われて生きていてはまずい、安堵することで問題を見過ごしてしまうことへの危機感がある」と訴えました。

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