11月19日(金)19:45からNTTクレドホール第1会場で、藤井道人監督と主人公山本を演じた綾野剛さんのトークショーが始まりました。

司会はフリーパーソナリティーのキムラミチタさん。満員の会場に登場したおふたりは初めに互いをほめ合い、仲の良さをアピールしていました。藤井監督は、自分の育った国際映画祭に一番愛する俳優、綾野さんと出られたことへの感謝を述べ、綾野さんからは、一番愛する監督とこの場所に立っていることを嬉しく思うと舞台から挨拶しました。

『ヤクザと家族 The Family』を撮った理由を監督は、「ヤクザの抗争ものではなく家族のクロニクルとして捉える視点が新しかった」と答え、出演を決めた綾野さんは「監督同様視点が新鮮だったのと、初稿のシナリオに熱を感じたから」と答えました。

当初2019年だけだった物語がなぜ3章に分かれたのかについて監督は「プロデューサーからもっと話を広げろと言われ、駄目もとで大河ドラマにしてみたらオッケーが出た」からと説明しました。綾野さんは完成したシナリオから、父から子へ、子から孫へ受け継がれる歴史が生きる糧になると読み解いたそうです。

話の途中、綾野さんが「今日着ているのは実は映画の衣装なんです。衣装部が作ってくれて、ずっと大事にしています」と言うと会場は大いに盛り上がりました。

撮影は本当に楽しくて遅い青春みたいだった半面、崖から海への飛び込みも車に轢かれるシーンも、当日知らされた綾野さんが自ら体を張ったと笑いながら打ち明けました。スタッフを含め熱量もあるチームだったそうです。

トークショーの終わり、綾野さんの大ファンだという部谷京子代表が花束を持ってサプライズ登壇しました。その後、藤井監督は、広島で僕と剛さんが撮影をやるからには時代を切り裂く作品を作らないといけないと広島での撮影への意欲を語り、綾野さんは、明日も更に生き抜くことへの勇気を会場からもらったと締めくくっていました。

綾野さんが皆さんと写真が撮りたいという提案で、会場全体で写真を撮り、大拍手の中でトークショーは幕を閉じました。