広島国際映画祭 HIROSHIMA INTERNATIONAL FILM FESTIVAL

  1. ホーム >
  2. ニュース >
  3. 国際短編映画コンペティション 上映後インタビュー④ 『フィッシャーボーイ』ナム・ドンヒョン監督

News
ニュース

2023/11/25

国際短編映画コンペティション 上映後インタビュー④ 『フィッシャーボーイ』ナム・ドンヒョン監督

11月24日(金)16:35から、NTTクレドホール第1会場で国際短編映画のコンペティションノミネート作品として上映された『フィッシャーボーイ』のナム・ドンヒョン監督にインタビューしました。

Q.映画の終盤に無音の場面がありました。その場面では、主人公のユ・イスがその日触れたものたちが映し出されていましたが、何を表現したくてそのような演出にしたのですか?

A.この場面は、これまでの子供の残像物や残り物を移す場面として設定したものでした。一日を通して起こった出来事だったので、時間帯の設定が難しかったです。また、音楽を消したのは、その時間帯の特定ができないようにするためでした。

コンペBインタビュー

Q.ユ・イスが祖父のために水を見つけて頑張って持って帰ってきたけれど、祖父には渡せませんでした。救急車のシーンで祖父は病院に運ばれたのでは?と推測したのですが、あえて最後を渡せずに終わるという展開にしたのはなぜですか?

A.もともとイスは電話の中で母親から外には出ないでと言われていました。にもかかわらず、祖父のために外に出たというのが根本にあります。また、設定としてはその日祖父はもともと病院に行く予定の日だったので、祖父に渡せなかったという展開になりました。

Q.初めて演技をする子役に対して、演技指導などは監督自ら行われたのですか?

A.撮影中の動線など、どこで動くかということについては説明しました。ですが、感情に対しては子供自身が理解して演じるというのを大切にして、子役が自ら考えてできるようにしました。

コンペBインタビュー

Q.一緒に作品を作りたい監督や俳優はいますか?

A.日本の俳優である役所広司さんとご一緒してみたいですね。撮りたいと思っている年配男性をテーマにした作品で取り上げたいです。

ナム・ドンヒョン監督から広島国際映画祭にメッセージ
「開幕式で部谷さんが泣かれたときがあったのですが、その時に観客の中にも涙を流した方がいました。その場面を見たときに、広島国際映画祭の関係者と観客が繋がっているのだなと強く感じました。広島は痛みのある歴史を持った地域ではありますが、現代を生きる人々が互いに関係性を持ち、過ごされているのがとてもいいなと思いました」

コンペBインタビュー

« »