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2019/11/22

「メキシコ人には抵抗力が内存しているんです」とゴンチェイロ監督は声高に語った

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11月22日金曜日、16:00から横川シネマで『忘れ得ぬひと』上映会と監督のトークショーが開かれました。

本作は、メキシコの貧困層のべシンダ(集合住宅)の立ち退き問題をテーマにした人間ドラマ。上映終了後、イリア・ゴメス・コンチェイロ監督が花束を手に舞台に登場。インタビュアー・匹田篤さん、通訳・海生郁子さんによるトークショーが始まりました。

15年ほど前から好奇心でメキシコの歴史を調べ、月に2,3件のベシンダ立ち退きがあることを知り映画化できないかと思ったのがきっかけで、「家を無くし困っている人々が、くじけることなく抗う姿にリスペクトを込めて制作した」と熱く語りました。

結末が明確に示されずに終わることについて、虐げられる貧困層という図式は未来永劫続くから、「観た方に是非、彼らの未来がどうなるのか?自分だったらどうするのか?を考えて頂くためこんな結末にした」と答えました。

音が強調されている気がするとの指摘には、「音楽だけでなく日所生活の音を強調することでそこに住む人々のリアリティが浮かび上がると思ったので」と答えていました。

治安の悪い場所でのロケーションだったため、地域のコミュニティーの協力なしにはこの作品は成立しなかったこの作品、打開するためには「同じ貧しい環境の人々がつながり、権力に抗うことが理想」と答えました。

この作品は、あらゆることを諦めてしまっている日本人にこそ観てほしい…
聞き手の願いを込めた言葉で締めくくられました。

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