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原爆ドーム(元広島県産業奨励館)は原子爆弾に爆心地付近で被災しながらも奇跡的に全壊を免れた建物ですが、現在一般的な立ち入りは禁止されています。ミック・ブロデリック監督とスチュアート・ベンダー監督は広島フィルム・コミッションの協力のもと、VR(バーチャルリアリテ)映像を使用することで疑似的な原爆ドームの内部見学を可能にしました。広島国際映画祭ではブースを設け、観客の皆さんにVRを体験していただきました。
製作者であるミック・ブロデリック監督とスチュアート・ベンダー監督にお話を聞くことができました。通訳はルートニック・リアさんと池上茉莉さんです。
原爆ドームのVRを作ろうと思ったきっかけは?との問いに、ブロデリック監督は、「原爆ドームには沢山の観光客が訪れますが、建物の内部を見ることはできません。多くの人に建物の内部まで見てほしいと思ったからです。原爆の悲惨さや、建物が奇跡的に残ったということに目を向けてほしいです」と語りました。
ベンダー監督は「元々2015年に別のプロジェクトのために原爆ドームのパノラマ3Dの映像を撮っていたのですが、当時はテクノロジーの限界から使い道が限られていました。技術が進み、今ならVRに応用できるのではないかと思ったのがきっかけです」と話しました。
広島国際映画祭のために作ったこの作品によって平和の重要性と英語を同時に学ぶことができるため、沢山の学生や生徒に見てほしいと、ブロデリック監督。
ベンダー監督は、ダウンロードすれば世界中どこでも体験できることがVR動画の強みであるので、より多くの人に見てもらいたいと希望を語りました。
ブロデリック監督は「ここにくることができて嬉しいです。来場者の皆さんと、また撮影に協力してくれた広島フィルム・コミッションの西崎さんに感謝したいです」と語り、ベンダー監督は「沢山の来場者から感想や反応をもらうことができて嬉しく、光栄です」と話してくれました。
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