アミール・ナデリ(監督)
1945年、イランのアバダンに生まれる。スチール・カメラマンとして活動した後、脱獄犯を主人公とする犯罪映画『さらば、友よ(Good By Friend)』(71)で映画監督デビュー。続いて殺人を犯して逃亡する男を街頭ロケを多用して描いた第2作『タンナ(Tangna)』(73)を監督。70年代イラン映画のスター、ヴェヘルーズ・ヴォスーギを主演に迎え、財産も名誉も奪われた男の壮絶な復讐を描いた『タングスィール(Tangsir)』(73)は批評家から高く評価されると同時に興行的にも成功をおさめた。
その後、アッバス・キアロスタミらとともに児童の情操教育のために設立された児童青少年知育協会(カヌーン)をベースに活動。ハーモニカの所有をめぐる子供たちの争いを描いた『ハーモニカ』(74)、台詞を一切排した映像詩的な中編『期待』(74)など、独自のスタイルをもった児童映画を監督する。『駆ける少年』(84)、『水、風、砂』(89)は、2作連続でフランスのナント三大陸映画祭で最優秀作品賞を受賞。イラン映画が海外で評価されるきっかけを作った。
その後、アメリカに移住し、ニューヨークをベースに活動。『マンハッタン・バイ・ナンバーズ』(89)はヴェネチア映画祭『A,B,C, マンハッタン(A,B.C….Manhattan)』(97)はカンヌ映画祭「ある視点」部門で、『ベガス』(08)はヴェネチア映画祭コンペティションで上映された。2011年は、西島秀俊を主演に迎え、日本で撮影した『CUT』を監督。続く『山<モンテ>』(16)は全編をイタリアで撮影した。最新作はロサンゼルスで撮影され、ヴェネチア映画祭で上映された『マジック・ランタン』(18)。
リリ・リザ(監督)
1970年インドネシア生まれ。ロンドン大学ロイヤル・ホロウェイにて修士号を取得。
初の単独監督作品『シェリナの冒険』が大ヒットを記録。
第2作「エリアナエリアナ」(2002)が数多くの国際映画祭に招待され、インドネシアを代表する監督となる。
インドネシア映画史上最大のヒット作となった『虹の兵士たち』(2008)をはじめ、社会的問題を折り込みながらも大衆に受け入れられる映画制作を続ける。
前田浩子(プロデューサー)
1996年岩井俊二監督作品『スワロウテイル』で映画プロデューサーデビュー。岩井作品は他に『リリイ・シュシュのすべて』(2001)『花とアリス』(2004)『虹の女神』(熊澤尚人監督・2006)。続いて、『ビッグショー ハワイに唄えば』(井筒和幸監督・1999)『GTO 映画版』(鈴木雅之監督・1999)を製作。活動の場を海外に広げ、香港のウォン・カーウァイ監督『2046』(2003)、台湾のスー・チャオピン監督『Silk』(2006)、満を期して、2003年・2004年クエンティン・タランティーノ監督作『キルビル』をプロデュース。2007年に制作会社アルケミー・プロダクションズを立ち上げ、第一作企画作品『百万円と苦虫女』(タナダユキ監督)を製作、2008年に公開し、大ヒットとなる。2011年にオリジナル企画『洋菓子店コアンドル』(深川栄洋監督)、堤幸彦と組んだ社会派作品『MY HOUSE』をプロデュース。監督発掘にも力を注ぎ、演劇界から人気演出家・細川徹で『ぱいかじ南海作戦』(2012)、CM界より映像美で注目を集めていた柳沢翔を抜擢して、オリジナル作品『星ガ丘ワンダーランド』(2014)を製作・プロデュースし、モントリオール映画祭、上海映画祭へ正式招待。細川監督の第二弾『オケ老人!』(2015)に続いて、最新作は『ヒキタさん!ご懐妊ですよ』で北京国際映画祭に正式招待。2019年10月に公開。
片渕須直
アニメーション映画監督。1960年生まれ。TVシリーズ『名犬ラッシー』(96)で監督デビュー。代表作は長編アニメ映画『アリーテ姫』(01)『マイマイ新子と千年の魔法』(09)『この世界の片隅に』(16)など。
のん
女優、創作あーちすと。1993年兵庫県生まれ。『この世界の片隅に』(16/片渕須直監督)で主人公・すずの声を演じ、第38回ヨコハマ映画祭「審査員特別賞」を受賞、高い評価を得る。2017年に自ら代表を務める新レーベル『KAIWA(RE)CORD』を発足。シングル『スーパーヒーローになりたい』『RUN!!!』とアルバム『スーパーヒーローズ』を発売。創作あーちすととしても活動を行い、2018年自身初の展覧会『‘のん’ひとり展‐女の子は牙をむく‐』を開催。
岩井七世
NHK『天才てれびくん』シリーズでデビュー。ファッション雑誌「ラブベリー」の専属モデルとしても活躍。その後女優としてドラマ映画、舞台に活躍。近年の出演作として舞台『少女ミウ』(17/若松了演出)、舞台『ミセスダイヤモンド』(18/奥山雄太演出)、『ひびのばら』(19/中島康介演出)、『アイスとけるとヤバい』(19/山崎彬演出)など。
大林宣彦
1938年広島県尾道市生まれ。3歳の時に自宅の納戸で出合った活動写真機で、個人映画の製作を始める。上京後、16㎜フィルムによる自主製作映画『ÈMOTION=伝説の午後・いつか見たドラキュラ』が、画廊・ホール・大学を中心に上映されジャーナリズムで高い評価を得る。『喰べた人』(63)はベルギー国際実験映画祭で審査員特別賞を受賞。この頃からテレビコマーシャルの草創期に本格的に関わり始め、チャールズ・ブロンソンの「マンダム」、ソフィア・ローレン、カトリーヌ・ドヌーヴなど外国人スターを多数起用、その数は3000本を超える。1977年『HOUSE/ハウス』で商業映画にも進出。同年の『瞳の中の訪問者』と共に“ブルーリボン新人賞”を受賞。故郷で撮影された『転校生』(82)『時をかける少女』(83)『さびしんぼう』(85)は“尾道三部作”と称され親しまれている。『異人たちとの夏』(88)で“毎日映画コンクール監督賞”、『北京的西瓜』(89)“山路ふみ子監督賞”、『ふたり』(91)“アメリカ・ファンタスティックサターン賞”、『青春デンデケデケデケ』(92)“平成4年度文化庁優秀映画作品賞”、『SADA』“ベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞”、宮部みゆき原作『理由』(04)は“日本映画批評家大賞・監督賞”、“藤本賞奨励賞”を受賞。東日本大震災を受けた『この空の花-長岡花火物語』(11)ではTAMA映画賞・最優秀作品賞ほか多くの賞を受賞。近年の作品に、北海道芦別市を舞台にしたふるさと映画『野のなななのか』(14)等がある。『この空の花』『野のなななのか』に続く『花筐/HANAGATAMI』(17)は、余命宣告を受けながら完成させた大林宣彦的“戦争三部作”となる。
藤井道人
1986年生まれ。日本大学芸術学部映画学科在学中から映画制作に関わり、14年に伊坂幸太郎原作の映画『オー! ファーザー』で長編デビューを果たす。『幻肢』(14)にて第9回アジア青少年映画祭最優秀脚本賞を受賞。現在は映画監督、脚本家、プロデューサーとして、映画、ドラマ、MV、CMなど幅広い分野で活躍。主な映画監督作には『7s』(15)、『光と血』(17)、『悪魔』、『青の帰り道』(18)、『デイアンドナイト』(19)などがある。
松坂桃李
1988年10月17日生まれ、神奈川県出身。09年、「侍戦隊シンケンジャー」にて俳優デビュー。11年、『僕たちは世界を変えることができない。』『アントキノイノチ』の2作で第85回キネマ旬報ベスト・テン新人男優賞、第33回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。12年、『麒麟の翼〜劇場版・新参者〜』『ツナグ』『今日、恋をはじめます』で第36回日本アカデミー賞新人。その後は映画、テレビドラマ、CMなどで幅広く活躍。主な映画出演作に『万能鑑定士Q モナ・リザの瞳』(14)、『マエストロ!』、『日本のいちばん長い日』、『ピース オブ ケイク』、『図書館戦争THE LAST MISSION』、『劇場版MOZU』(15)、『秘密 THE TOP SECRET』、『真田十勇士』(16)、『湯を沸かすほどの熱い愛』、『キセキ あの日のソビト』、『ユリゴコロ』、『彼女がその名を知らない鳥たち』(17)、『不能犯』、『娼年』、『孤狼の血』(18)、『居眠り磐音』、『蜜蜂と遠雷』(19)などがある。
クアン・ハイー・リン
クアン・ハイー・リンは国立台北芸術大学の映画創作大学院を修了(演出専攻)。彼女の作品は、笑いや感動の要素を散りばめた、ファンタジー性のある物語が特徴。深刻なテーマを扱っても、ユーモアを交えた演出によって、私たちは鑑賞後に温かさと希望を感じることができる。 彼女の短編作品「時代照相館」は、2010年の第2回ダマー映画祭inヒロシマ(広島国際映画祭の前身)で、ヒロシマ・グランプリに輝いた。 彼女の初の長編映画「怪奇温泉旅館」は、韓国の富川国際ファンタスティック映画祭2018のワールド・ファンタスティック・ブルー部門に選出されたほか、台北映画賞2019では長編フィクション作品賞など9部門にノミネートされ、助演男優賞(リン・ホーシュエン)とメイクアップ&衣装デザイン賞を受賞した。
ハッピー・キョ
ハッピー・キョは東呉大学日本語学科を卒業。2015年、クアン・ハイー・リンとマクガフィン映画製作有限会社を設立。プロデューサーの業務だけでなく、監督やプロダクションデザインのチームでも仕事をしている。 彼女は、製作チーム全体の効率性と団結力を高めるために、チームの組織を万全に整えること、各部門の仕事に精通すること、現場と同じ目線に立つことに気を配っている。 過去の主なプロデュース作品は、「怪奇温泉旅館」、「私たちは未熟な家族」、「ポニーとミニーの初恋」、テレビ映画「私のお母さん」、短編映画「時代照相館」「親愛的某某先生」など。
アガサ・プリシラ
彼女は「プティ アブアブ」「ディアムディアム スカ」などのTVドラマ出演をきっかけに芝居を始めた。「サニー 輝ける日々」では、ジェシカ役を等身大に、とても生き生きと演じている。彼女が本来持つキュートでかわいい人柄が、視聴者のハートをつかみ、今やインドネシア人の心の恋人になっている。
ルテシャ
23歳の時に『私の世代』(アピ・ビアン監督2017)で女優デビューを果たし、マヤ・アワードの新人女優賞にノミネートされた。長編ドラマ「Ambu」(ファリド・デルマワン監督2019)とHalustikシリーズに出演。Halustikでの演技が高く評価され、アジア・アカデミー・クリエィティブ・アワードの助演女優賞受賞。最新長編映画『サニー 輝ける日々』(リリ・リザ監督2019)での、彼女の気品あふれる演技に注目。
チェ・ヒョニョン
2011年 祥明大學校映画学科/日本語文学科卒業、2018年 イギリスウォーリック大学大学院文化政策修士卒業。2009年 短編映画「The after…」が第一回ダマー映画祭inヒロシマ短編コンペのグランプリを受賞、第8回アジア太平洋大学映画祭監督賞受賞など国内外14の映画祭に招待された。2013年 短編映画「愛の侵入者」第50回大鐘賞短編映画祭招待。
イリア・ゴメス・コンチェイロ
メキシコシティの映画トレーニングセンター(C.C.C)卒業。製作会社「シウダ・シネマ」の共同創業者で、同社を通じてこれまで、メキシコ、コロンビア、イタリアなどで様々な映画をプロデュースしている。彼女の卒業制作の短編映画『感じてることを教えて』は、国内外で20以上の賞を受賞した。彼女の初の長編映画『映画館襲撃』(11)は、トゥールーズ映画祭の「進行中の映画」部門で「シネシネマ賞」を受賞したほか、サン・セバスティアン映画祭の「ラテン映画の地平線」部門で上映され、「アメリカ大陸の家」賞を受賞した。また、サンダンス映画祭でワールドプレミア上映され、グアダラハラ映画祭では「最初の作品賞」を受賞、ワルシャワ国際映画祭でも上映された。彼女の2本目の長編映画、『忘れ得ぬひと』は、メキシコの映画産業支援基金(Eficine)等から支援を受けた作品で、グアナファト国際映画祭2019で最優秀メキシコ映画賞を受賞した。彼女はこの作品が世界各国の多くの人の心に届くことを楽しみにしている。現在、次の企画『ここにドラゴンがいる』と『不在』への支援を募集中。
益田祐美子
1961年生まれ、岐阜県出身。金城学院大学卒業。雑誌記者を経て、2003年にイランとの合作映画『風の絨毯』(カマル・タブリーズィー監督)を製作したことを機に映画プロデューサーになる。他の製作作品に映画『平成職人の挑戦』(05)『蘇る玉虫厨子』(08)『海峡をつなぐ光』(11)『李藝-最初の朝鮮通信使』(13)『サンマとカタール-女川つながる人々』(16/以上、乾弘明)、『築城せよ!』(09)『ハイヒール革命!』(16/以上、古波津陽)、『瀬戸内海賊物語』(14/大森研一)、『シネマの天使』(15/時川英之)、『こいのわ 婚活クルージング』(17/金子修介)、『一陽来復 Life Goes On』(18/尹美亜)など。最新作は『ソローキンの見た桜』(19/井上雅貴)。株式会社平成プロジェク代表。
田中和彦
1954年生まれ、愛媛県出身。1977年に早稲田大学政治経済学部を卒業。同年4月に南海放送株式会社にアナウンサーとして入社。ニュースやキャスターや野球・サッカーなどスポーツ中継、「POPSヒコヒコタイム」などの人気ラジオ番組を担当。ライフワークとしてふるさとの歴史再発掘をテーマにしたオリジナルのラジオドラマの制作を続け、現在までで30作を超える。1985年「赤シャツの逆襲」で文化庁芸術祭賞、2005年には「ソローキンの見た桜」で第1回日本放送文化大賞ラジオ・グランプリを受賞。 編成局長、ラジオ局長、社長室長などを経て、2014年6月に南海放送株式会社 代表取締役社長に就任。
HIKARI
大阪出身。USC卒業制作短編映画『TSUYAKO』(11')は米国監督協会DGA Student Awardにて最優秀女性監督賞の受賞をはじめ、世界各地の映画祭にて合計50の賞を受賞。実写とアニメーションを合成したアドベンチャー短編映画 『A BETTER TOMORROW』(13')や、ダンスで物語を綴った 『WHERE WE BEGIN』 等を監督。今作品は長編デビュー作。ロサンゼルスを拠点に活動中。
佳山 明
1994年10月14日生まれ。大阪府出身。 生まれた時に、脳性麻痺となる。日本福祉大学・社会福祉学部を卒業し、社会福祉士の資格を取得している。本作品において、身体に障害を持つ女性たちを日本全国で一般公募し、約100名の応募者の中からHIKARI監督に見出され主役に抜擢。本作が演技初挑戦となる。
嘉村荒野
嘉村荒野は、小さい頃から映像の力に魅せられ、「ゴッドファーザー」(フランシス・フォード・コッポラ監督)、「殺人の追憶」(ボン・ジュノ監督)、「預言者」(ジャック・オーディアール監督)などの映画にわくわくするような多感な少年時代を送った。日本にルーツをもつ彼は、福島第一原子力発電所事故に強い衝撃を受け、乗り越えるのに数年かかった。約10年ほどTVコマーシャルの監督をした後、初のフィクション映画『望郷/Homesick』の脚本を執筆した。『望郷』は、8歳の息子との時間を過ごすために、立入禁止の警戒区域内に入ろうとする父親の話である。
リチャード・レイモンド
イギリス人映画監督。2018年の短編映画『ソウルズ・オブ・トータリティ』のクライマックスシーンは、実際に日食が起きている時間にワンカットで撮影された。これは映画史上初の試みと言える。この映画は広島国際映画祭のヒロシマ・グランプリを始め、12の国際映画祭で賞を受賞。エディンバラ国際映画祭では監督賞スペシャル・メンション(準グランプリ)を受賞した。彼は2015年、イラン人ダンサー、アフシン・ガファリアンの実話を基にした長編映画『デザート・ダンサー』で監督デビュー。この映画は第30回サンタバーバラ国際映画祭のオープニング作品に選ばれたほか、ニューヨークのリンカーン・センター、米国議会、国際連合等で上映された。エディンバラ国際映画祭では準観客賞となり、ポーランドのカメリマージュ国際映画祭では金の蛙賞にノミネートされた。現在、被爆から10年後に白血病で亡くなった佐々木禎子さんの物語と、「サダコと千羽鶴」の著者エレノア・コアの物語を描く長編映画『One Thousand Paper Cranes(千羽鶴)』の製作を進めている。
バイ・ルイシュアン
「コクーン」「アクスマ」「オービット」など多くのショートフィルムやミュージックビデオとコマーシャルの脚本、監督、製作を手掛けている。「オービット」はサントキルダ映画祭に選出された。アシスタントディレクターとして、ハリウッドの有名プロダクションにて「グレートウォール」「パシフィック・リム」「アスラ」「ウィッシュド」などの映画を製作。監督キャリアを通じ、伝説的な映画製作者たちと共に映画製作を続けている。現在、中国、オーストラリア、アメリカに仕事と生活の拠点を置き、活動。」の著者エレノア・コアの物語を描く長編映画『One Thousand Paper Cranes(千羽鶴)』の製作を進めている。
リカルド・ソト
1988年メキシコシティ生まれ。メキシコの映画トレーニングセンターで演出を学ぶ。ベルリナーレ・タレンツ(2014)、ロカルノ国際映画祭映画製作アカデミー(2013)、カメリマージュ国際映画祭タレント・デモ(2015)、メキシカンヌ(グアナファト国際映画祭とカンヌ国際映画祭の協力による育成プログラム、2015)、アムステルダム国際ドキュメンタリー映画祭アカデミー(2018)から、若手監督育成プログラムの対象者等に選ばれている。また、メキシコ国立文化芸術基金から2度の助成金を受けたほか、ニプコウ・プログラム、ゲーテ・インスティトゥート、グアナファト国際映画祭、メディエンボード・ベルリン・ブランデルブルクの支援によるアーティスト・イン・レジデンスとしてベルリンに滞在した。
清水健斗
CM制作会社AOI ProでPMとして、多岐にわたる作品を手がけ第57回カンヌ国際広告祭など国内外で多数の賞を受賞。2012年にフリーディレクターへ転身。2013年、「瞬間少女」がレイトショー公開。2015年に同作がハリウッドで上映されたのを機に海外を意識した作品創りにも取り組み出す。2019年に短編映画「漂流ポスト」がニース国際映画祭で外国語短編映画最優秀作品賞を受賞・世界12の映画祭で上映されるなど、美しくアーティスティックな画作りと繊細な人間の機微切り取る演出は世界からも高い評価されている。近年は「ユニバーサル主催 シネマティックVRアイデアコンペ」やDayDream by Google × YouTube × VR Scoutが行う世界的なプロジェクト「VR Creator Lab」に名を連ねるなど演出だけでなく企画力も評価されている。
リンゴ・イエ
監督、脚本家。北京映画学院の監督コースを2005年に卒業。多くの長編・短編作品を監督し、2008年には初の都会派コメディの「スーパー50」がハワイ国際映画祭とウディネ・ファーイースト映画祭に選出された。「洪腫日記(Hong Zhong’ Diary)」「新年(New Year)」のような短編作品は国内外の映画祭で賞賛された。2013年には、アニメーション短編作品の「Balala 小魔仙大映画」が青年映画部門で売り上げ1位を記録。翌年の「I love Big Big Wolf 2」は夏の同類映画の初日売り上げの記録を打ち立てた。2016年には広島国際映画祭において「プレゼント」がもっとも人気のある映画として「ヒロシマグランプリ」と「観客賞」を受賞。
迫田公介
1977年、広島県呉市に生まれる。2004年にニューシネマワークショップ在学中に短編映画『この窓、むこうがわ』英題” this window, other side. ”を監督、卒業後制作した短編映画『の、なかに』英題“Inside of…”と共に国内外の映画祭に入選、招待上映される。長編映画準備中に鬱病となる。3年間療養、入退院を経て中編映画『父の愛人』(出演:麻丘めぐみ)英題”my father’s mistress”にて復帰。同作品は中編映画としては異例となる劇場公開を果たす。現在、広島県呉市在住、本作『君がいる、いた、そんな時。』 英題“you are here, you were here.“が長編デビュー作となる。
小島藤子
1993年東京都出身。2008年テレビ朝日『キミ犯人じゃないよね?』で女優デビュー、2009年TBS『小公女セイラ』の真里亜役で注目を集める。代表作にNHKの大河ドラマ『花燃ゆ』(15)、NHKの連続テレビ小説『カーネーション』(12)『ひよっこ』(17)の他、映画では、『馬の骨』(18)にて映画初主演。主な作品に『書道ガールズ!! 私たちの甲子園』(10)『HIGH &LOW THE MOVIE』(16 )『青空エール』(16)『氷菓』(17)『この道』(19)FODオリジナルドラマ『百合だのかんだの』など、映画、ドラマ、舞台にと活躍の場を広げている。
杉野希妃
広島県生まれ。2005年、韓国映画『まぶしい一日』で映画デビューし、続けて『絶対の愛』(06/キム・ギドク監督)に出演。出演兼プロデュース作は、『歓待』(10/深田晃司監督)、『マジック&ロス』(10/リム・カーワイ監督)、『おだやかな日常』(12/内田伸輝監督)、『ほとりの朔子』(13/深田晃司監督)、『3泊4日、5時の鐘』(14/三澤拓哉監督)他多数。11年に東京国際映画祭、13年に台北映画祭で特集が組まれる。14年、監督第1作『マンガ肉と僕』が東京国際映画祭他で上映。第2作『欲動』は釜山国際映画祭「Asia Star Awards」の最優秀新人監督賞を受賞。16年、監督第3作『雪女』は東京国際映画祭コンペティション部門で上映され、ケソン国際映画祭で審査員賞を受賞。出演作『ユキとの写真(仮)』(ラチェザール・アヴラモフ監督)が公開待機中。
小松真弓
広島県福山生まれ、神奈川県茅ケ崎育ち。武蔵野美術大学卒業後、1996年、東北新社企画演出部に入社。2011年より、フリーランスの映像ディレクターとして活躍。生き生きとした表情を引き出す独特の演出や細部美こだわった映像美に定評があり、これまでに500本以上のCMを手がけている。 TV-CMの企画・演出を中心に、ミュージッククリップ、ショートムービー、映画、脚本、イラスト、雑誌ディレクションなど、フィールドを広げている。