11月23日(月)の9:30から、広島国際映画祭2015最終日の一本目となる『折鶴~Orizuru2015~』が上映されました。

作中のメッセージと平和への思いをかみしめる中、終幕後の拍手とともに、本作を監督・プロデュースされた曽原三友紀監督、出演された梶野尊麿くん、梶野麗奈さんが登壇し、親子三人によるトークショーが行われました。
尊麿くん、麗奈さんは緊張の面持ちで座り、その様子を曽原監督は隣で優しく見守っていました。
本日がこの映画が大きなスクリーンで上映される初めての日であり、広島で上映されることについて感想を求められた曽原監督は「この作品が世の中に出て、広島だけでなく世界へ平和の願いが届けばいい」と感極まった様子で答えられました。

この作品を作るきっかけは尊麿くん・麗奈さんが学校で平和を学ぶときに英語教材だけでなく、日本の出来事も学ぶことでより理解が深まるのではないかという考えからだそうです。取材をしていく中でもたらされた縁や交流も、「伝えなければならない」という曽原監督の原動力になったと話しました。
続く質疑応答では、「この映画で一番注目して見てもらいたいのはどこですか？」という質問に、「世界中では戦争や紛争、事件が起きており、身近なところではいじめや学校での問題など、様々な辛いことが身の回りにはあります。とても辛いことが多くある中で、それを乗り越えて生きていくことは難しく、とても尊いことです。このことを私は学び、表現したいと思いました」と答えました。
友人でもある宇宙飛行士の山崎直子さんからのビデオレターと宇宙で折ったという鶴が届けられ、会場が感動と余韻に浸る中、尊麿くん、麗奈さんは「本日は観ていただきありがとうございました。この映画で世界平和を共有できたらいいなと思います」と話し、拍手とともにトークショーは終了しました。

トークショー終了後、皆さんで千羽の鶴を携えて原爆の子の像まで行き、折り鶴の鐘が鳴る中、千羽鶴を贈り、世界平和への思いを願っていました。