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『不気味なものの肌に触れる』の上映後、濱口竜介監督と岡本英之プロデューサーのトークショーが行われました。
司会はフリーパーソナリティのキムラミチタさんです。
作品を製作したきっかけを聞かれ「この映画は2年前、神戸で行われたドキュメンタリー映画祭の目玉作品として上映できないかと思い製作したもので『フラッツ』と言う作品のパイロット版としてつくりました」と濱口監督が答えると、そんな事は聞いていないと岡本プロデューサーから一言。「染谷君とお酒を飲む機会があってその時、兄弟物が作りたいと監督と話したのがきっかけですね。それは神戸の映画祭の話がある前のことです」と補足がありました。「この映画は色んな要素がきっかけとなった作品で、まるで川のようだ」と司会のキムラさんが表現しました。
「濱口監督は第1回のダマー映画祭で『passion』という作品を出品されており、監督は広島が育てたと言う事ですね」とキムラさんが問いかけると、濱口監督は苦笑いしつつ「そうですね、今回ジャパンプレミアと言う事で、広島国際映画祭で上映される事は光栄だと思い、出品させて頂きました。本当に嬉しいです」と答えると会場が拍手で沸きました。
また、観客からの「作品の中で監督が一番強く伝えたかったのは、人と人が触れる触れない、心と心のふれあいを描いていると感じているのですが、これらはどういった物を吸収して作品にしたのでしょうか?」という質問に対し「エリック・ロメールと言う監督が好きで、ロメールのような男女の距離の伸縮を描いた作品を撮りたかったんです」と自分が影響を受けた監督について答えてました。
「これが予告編だと思って観た人にはフラストレーションが溜まったと思いますが、『フラッツ』で報いようと思います。『不気味なものの肌に触れる』はダウンロードして閲覧する事が出来ますので、何度も観てください」と濱口監督。「染谷将太さんはじめ、この作品に出ているキャストに会う度にいつ撮るのかといつも聞かれます。『フラッツ』が撮れたあかつきにはジャパンプレミアでこの広島国際映画祭で上映できたらと思っていますので、お待ちください」と岡本プロデューサーからの嬉しいメッセージを頂き、観客の拍手でトークショーは締めくくられました。
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