広島国際映画祭 HIROSHIMA INTERNATIONAL FILM FESTIVAL

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2015/12/24

『カウズ・ライフ』の上映後、フランスの独立系映画配給会社ACIDの代表、アモリー・オジェさんによるトークショーが行われました。

2015年11月22日(日)15時より、広島市内の横川シネマにて、フランスのエマニュエル・グラ監督による『カウズ・ライフ』の上映、そしてこの映画を配給しているフランスの独立系映画配給会社ACIDの代表、アモリー・オジェさんによるトークショーが行われました。司会は映画研究者の渋谷哲也さん、通訳は杉浦順子さんです。

1122_10_cow_01トークショーでは、上映作品である『カウズ・ライフ』の製作秘話や、日本上映に至った経緯、また、配給会社であるACIDについて、ここでしか聞けない貴重なお話をいただくことができました。

まず、話題となったのは、『カウズ・ライフ』についてです。この作品は、家畜としてなじみ深い牛の生活を、独特な視点で捉えたことで他のドキュメンタリー映画と一線を画しています。その独創性が評価され、ACIDによってカンヌ国際映画祭でも上映されました。ここで「素晴らしい」と評価を受けた後、さらにフランス国内でも上映を続けたことがきっかけで、観客動員数はドキュメンタリー映画として異例の3万人までに伸びたそうです。このようにして大成功をおさめた『カウズ・ライフ』がどうやって生まれたのか、という興味深いお話に、観客はじっくりと聞き入っていました。

後半の質疑応答では、演技をしない牛が主人公である『カウズ・ライフ』の撮影がどのようにして行われたか、また、家畜としての牛を主人公に選んだ理由、作品中に観客を驚かせた音の効果についてなど、斬新な作品に興味を持った観客から、様々な質問が投げかけられました。

また、日本人に対してのメッセージを求められると、オジェさんは「この映画が、人間と動物の関係を見直すきっかけになれば」と答えました。

最後に、今後のACIDの活動について聞かれると、「カンヌ国際映画祭で上映する映画の選出を軸に、フランス国内はもちろん、海外の学校や映画祭、劇場での独立系映画上映を、映画監督とともに行っていく。」と積極的な姿勢を見せたオジェさん。

独立系映画を世界に広めるACIDの活動に、これからも期待していきたいですね!

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