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11月22日(日)9:30からNTTクレドホール第一会場で、『犬を連れた女』と『若き詩人』が上映され、両作品の監督・脚本を手がけたダミアン・マニヴェル監督を迎え、トークショーが行われました。
ダミアン・マニヴェル監督から上映前に「広島国際映画祭2015にご招待いただきありがとうございます。今回の上映には短編の『犬を連れた女』(15分)と、長編の『若き詩人』(71分)を用意しました。この2作品には同じ人物、レミ・タファネルが出演しています。先の作品で彼は14歳、後は18歳。作品の流れを追うとともに、彼の成長も見守ってほしいです。そしてレミのことを愛して下されば嬉しいです」と挨拶がありました。
トークショーでは「『犬を連れた女』は、青年が太っちょのご婦人からベッドに誘われるようなシーンがあるが、それは実体験か?」という観客からのユーモア溢れる質問に「実体験ではありません。人生の中の生き生きした、生の姿を盛り込みたかったんです。次の瞬間に何が起こるかわからない…サスペンスのような形式で」と答えていました。村上春樹さんの作品にも影響を受けたそうです。
『若き詩人』については「監督の作品にまた出演したい、とレミからメールをもらい、その3週間後には撮り始めていました。シナリオなしのぶっつけ本番。詩のひらめきを求め歩く主人公と私は、一緒の立場だったんです」と監督。また、いつも同じ服とサンダルで登場するレミは無声映画の登場人物のようだということ、撮影スタッフは3名だけで照明担当もいないため、固定したカメラでの撮影だったが、その方が細かい部分に目がいき、背景とレミとの対話がよくわかる画になった、というエピソードも話されました。「何が起こるかつかみにくい偶然が重要。偶然が頼りです。ただし、ドキュメンタリーではなくフィクションを撮っているので、偶然がおこるのをじっと待ちます」という苦労話も。
最後に「本日17時45分から第二会場で、私の短編4本の上映もあるのでお楽しみに」と締めくくられました。
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