広島国際映画祭 HIROSHIMA INTERNATIONAL FILM FESTIVAL

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2023/11/25

主演の横浜流星さんと藤井道人監督が登壇 映画『ヴィレッジ』トークショー

11月23日(木)11時30分からNTTクレドホール第1会場にて、15周年のオープニングを飾る『ヴィレッジ』の上映とトークショーが行われました。

「ヴィレッジ」トーク

上映後、主演の横浜流星さんと藤井道人監督が大きな拍手とともにレッドカーペットを歩いて登壇。『ヴィレッジ』の撮影秘話からお互いのプライベートまで、普段から仲の良い二人ならではのトークを披露しました。司会進行はフリーパーソナリティのキムラミチタさんです。

「ヴィレッジ」トーク

本作は霞門村(かもんむら)という架空の限界集落を舞台に、環境問題や貧困、格差など社会問題を交えて人間の内面を描くヒューマンサスペンスです。ゴミ処理場で働く青年・片山優を横浜流星さんが演じています。

「ヴィレッジ」トーク

「ヴィレッジ」トーク

社会派ドラマの本作ですが、企画が決まった当初は隕石が落ちてきて村が爆発するという、全く別の監督作品だったそうです。そこから藤井監督に交代し、オリジナル脚本を書き直して本作が始動。「もしかしたら原始人・片山優だったかもね(笑)」という藤井監督の本作誕生秘話もあり、会場は笑いに包まれました。共演者のエピソードでは村長役の古田新太さんの話になり、「古田さん、はずっとお酒を飲んでいました!」と藤井監督が暴露しつつも、「最後に対峙するシーンは何度も納得いくまでリハーサルを繰り返し、古田さんしかできない、まさに怪演でした」と横浜さん。刑事役の中村獅童さんについては「インスタのフォローをしたかと聞かれました! 気にしいなんですよね(笑)」と撮影中のエピソードを披露し、能の演技が素晴らしかったと二人が絶賛。横浜さんは「獅童さんの歌舞伎で培われた日常的な所作の美しさなど、自分も取り入れたいです」と話しました。最も印象に残っているシーンを聞かれ、クランクアップで撮影したラストシーンを挙げた横浜さん。いろんな思いがよみがえり、本当に良かったと振り返りました。藤井監督もラストシーンの横浜さんの表情は素晴らしかったと絶賛し、昨年亡くなった本作企画・製作・エグゼクティブプロデューサーの河村光庸さんが現場で見た最後のシーンとなったことを明かしました。

「ヴィレッジ」トーク

普段から一緒にYouTubeを見るなど仲が良いという二人が最初に出会ったのは、かれこれ10年近く前になるそう。お互いまだ売れていない俳優と監督で、撮影現場で今後の予定を話す俳優たちを横目に「今に見てろよ!」と思ったこともあったそうです。日本アカデミー賞の授賞式で久しぶりに藤井監督と再会した時は、横浜さんが新人俳優賞、藤井監督が優秀監督賞を受賞。「とても誇らしかったです」と横浜さん。「藤井監督は一番いいものを引き出してくれます。信頼しています」と話しました。藤井監督は「作品ごとにボクシングやダイビングなどライセンスを取得していく流星はすごい!」と感心していましたが、横浜さんは「自分ができないことをできる風に演じるのが気持ち悪いんです。自分に無いものを表現できないからやっているだけ」と話し、会場を沸かせました。

「ヴィレッジ」トーク

最後に本作の美術監督を務めた本映画祭の部谷京子代表が横浜さんに花束を贈呈。
映画の公開に合わせ、4月に広島福屋八丁堀本店で開催されたヴィレッジ展に触れました。同展では映画で使用された能面などの美術道具、横浜さんが実際に劇中で着用した衣装などを展示。さらに同展会場では横浜さんから来場客に向けたビデオメッセージも上映されました。部谷代表は当時を振り返り、『流星くん、素敵なコメントをありがとう!今日は当時ボランティアをしてくださった人が全国からたくさん来てくれています』と報告すると、横浜さんは『本当にありがとうございます』と笑顔で応えていました。横浜さんは「今撮影している作品の助監督が、ヴィレッジを見てこの世界に入ったと話してくれて本当に嬉しかったです。映画は誰かの人生を変える力があると痛感しました」と話し、これからも精進して一つひとつ丁寧に誰かの心に届く作品を残していきたいと挨拶しました。藤井監督は「たくさんの映画ファンの方に集まっていただいて、ありがとうございます。こういう時間はとても貴重で大事なものです。これからもこの火を消さないよう頑張っていきますので応援よろしくお願いします」と締めくくり、惜しみない拍手が贈られました。

「ヴィレッジ」トーク

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