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開会式後の10:30から広島市文化芸術振興臨時支援事業「広島市文化芸術の灯を消さないプロジェクト」の一環として、被爆ピアノコンサートがNTTクレドホール第1会場で開かれました。司会はフリーアナウンサーの玉田陽子さんです。
初めに被爆ピアノの調律師矢川光則さんが登場して、被爆ピアノとは被爆地から約3㎞に焼けずに残ったもので、演奏会で使われるのは映画『お母さんの被爆ピアノ』で使われた通称ミサコさんのピアノと呼んでいるものだと話しました。続いて広島在住の音楽家たちの演奏が始まりました。
最初はプロの岸本裕子トリオです。オリジナルの”Bright’n’Lovely” 演奏後ピアノの感想を聞かれ、「昭和7年生まれで原爆にも負けなかった88歳のピアノにしてはタッチが軽く音がきれい」と高く評価しました。
次はエリザベト音楽大学大学院1年の室川桃子さん。演奏曲は「シューベルト:ピアノソナタ第13番 イ長調 D664 Op.120 第1楽章」で、音がハッキリしていて低音もよく出るとこちらも高評価でした。三番手は広島大学大学院教育学研究科在籍時に結成されたグループ三つ巴アンサンブルに、ピアノの三登エリカさんをフューチャーしてピアソラの「リベルタンゴ」を演奏。不自由な今だからこそ自由を謳歌したいと、この曲を選んだそうです。四番手はエリザベト音楽大学大学院2年の小林桃子さんによるF.ショパン:ノクターン 第20番 嬰ハ短調 (遺作)の演奏。映画『戦場のピアニスト』で使われていたこの曲を選んだのは、「このピアノも戦場を潜り抜けてきたから」と優しくも力強く語りました。
最後はオペラ歌手の三木貴徳さんとピアニストの安田晃子さんのコンビによる《トゥーランドット》より「誰も寝てはならぬ」。コロナにさいなまれている今、最後に私たちは勝つというメッセージを込めてこの曲を選んだそうです。すべての演奏が終わりフォトセッションも終わって、演者たちもピアノも満足そうでした。
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