広島国際映画祭 HIROSHIMA INTERNATIONAL FILM FESTIVAL

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2020/11/23

いよいよクロージング !『生きちゃった』上映と石井裕也監督のトークショー開催

HIFF2020最終日の11月23日(月)14:00から、NTTクレドホール第1会場で『生きちゃった』が上映されました。ストーリーは・・・高校時代から仲のよい幼なじみの山田厚久(仲野太賀)と奈津美(大島優子)、そして武田(若葉竜也)。30歳になった今、厚久と奈津美は結婚し5歳になる娘がいる。平凡な日々を送っていたある日、厚久が奈津美の浮気を知ってしまう。突然のことに厚久は怒ることも悲しむこともできず感情に蓋をするだけ。3人の関係はこの日を境に次第に歪んでいき、物語は衝撃的な展開へと向かっていく…というものです。

上映後、HIFF初参加の石井裕也監督がステージへ。大きな拍手で迎えられ、トークショーがスタートしました。聞き手はフリーパーソナリティーのキムラミチタさん。本作は2019年、上海国際映画祭で発表された「B2B(Back to Basics)A Love Supreme」=「原点回帰、至上の愛」というまったく新しい試みのプロジェクト。香港国際映画祭(HKIFFS)と中国のHeaven Picturesが共同出資し、各映画製作者に同じ予算が割り当てられ、「至上の愛」をテーマに映画製作の「原点回帰」を探求するというコンセプトでアジアの監督6人が映画を製作したもの。「日本では自分に声がかかりました」と経緯を話し、「脚本を3日間で書き上げ、決定してから2ヶ月足らずでクランクイン。撮影は2週間」という強行スケジュールを明かしました。

キャストの仲野太賀さんとは、「家が近所で旧知の仲。映画に対してすごく思い入れのある人。いつかこの人と勝負したいと思っていました」と話し、この真剣勝負作に即オファーされました。友人役の若葉竜也さんについては「映画関係者からとても評判良い役者。聞けば大賀とは15年来の友人で、アカデミーの受賞シーンでお互い30分スピーチをし合うという“アカデミーごっこ“をして遊んでいたらしいんです。グッとくるエピソードですよね」と笑いを誘いました。大島優子さんは「生命力があって動物的で、強烈なものを秘めている数少ない女優。腹が据わっていて、トップアイドルは自分達とは鍛えられ方が違うな」と関心され、ゾッとするほどの怪演も大絶賛でした。

次回作はオール韓国ロケで「新しい家族の形」を描く作品。最後に「この状況下、この場を作っていただき、また会場に足を運んでいただきありがとうございます。映画に期待されているのだなと希望を持ちました。“映画にはパワーがある“と言葉で言うだけではウソっぽいですが、気合、気迫のある映画を自分も観たいし、観ていただきたいです。本作のように全力で生きている人の姿は真実。どうぞ映画を見捨てないでほしいです」と呼びかけ、締めくくりました。

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