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11月23日(月)12:30からNTTクレドホール第2会場で、映画『生きちゃった』の石井裕也監督によるワークショップ「ボクが映画監督になった理由(わけ)」が開催されました。聞き手はフリーパーソナリティー、キムラミチタさんです。
会場からの大きな拍手で迎えられた石井監督は、終始穏やかな語り口で、映画監督になった理由(わけ)や作品作りの経緯、テーマや脚本、俳優へのこだわりなどを語ってくれました。石井監督は中高生のころ、自分と相容れない世界の居心地の悪さから脱却したいという思いを持ち、それを表現するには映画監督になるのが一番だと考えました。脚本づくりのこだわりについて聞かれると、オリジナルで脚本を書くときと、原作のある作品を映画化するときの違いを解説し、石井監督にとって、オリジナルで作品を書くときはストーリーよりも全体を貫くテーマが重要で、感じてきた時代の閉塞感から「どうやったら強く生きていけるか」を表現したいと語りました。原作を映画化する作品では、原作者が作品を通して伝えたい本質をつかむことが大切だと語りました。俳優にも強いこだわりを持ち、「自分と同等かそれ以上に作品に対して本気になってくれる人」と共に作品を作っていきたいと語りました。石井監督の作品では愚直に生きている主人公を応援するようなメッセージが感じられるが、どんな人を応援の対象としているのか?というTwitterに寄せられた質問に対しては、日々に何か足りないものを感じ、それを見つけたくて映画館へ行く人々に、全力で生きている人を見せたいと語りました。
最後に広島での制作の展望については、「コロナがなければ街を感じる時間を取って題材を考えたい」と述べ、会場からは大きな拍手が起きました。
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