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11月24日(金)17:30から、横川シネマで「ジャック・リベット特集」が上映されました。
ジャック・リベットは、ヌーヴェルヴァーグの中心人物で、1950年にエリック・ロメール、、ジャン=リュック・ゴダールと映画雑誌「ラ・ガゼット・シネマ」を創刊、1963年から2年間編集長を務めました。『パリはわれらのもの』で1960年に長編監督デビュー。
1991年カンヌ映画祭で審査員グランプリに輝いた『美しき諍い女』が有名です。
上映されたのは、2016年に妻のヴェロニク・リベットによって自宅で発見された実験的習作短編無声映画三本でした。『四隅で』は、興味をそそる視覚形式を提供し見るものに想像を喚起します。『カドリーユ』は、40分ほぼ何も起こらない静の演出で役者に緊張感を与えます。『気晴らし』は、動の演出で見るものを楽しませます。
70ある席はほぼ埋まり、終了後は拍手が沸き上がりました。
上映後、妻のヴェロニク・リベットさんと東京芸大教授・筒井武文さんのトークショーが開かれました。筒井さんが「幻だと言われていた3作品をよく見つけてくださいました」と感謝の意を述べると「こちらこそ作品を映画祭で上映していただき感謝です」とヴェロニクさんが返され、和やかな雰囲気でトークは始まりました。リヴェットが生きていたら上映を許可したかという質問に「2010年このフィルムの存在が明らかになった時、見るなとは言われなかったので、消したいと思ってはなかったと思う」と答えられました。リヴェット作品で一番好きなものはという質問には「これという一本はありません。すべての作品を通してのみリヴェットを知ることができるから」と熱弁されました。
最後に「今アーカイブを作成中です。幼少期からのメモ書きなども残っているので、あらたな発見がまだまだあると思うと嬉しい限り、どうぞご期待ください」と締めくくりました。