広島国際映画祭 HIROSHIMA INTERNATIONAL FILM FESTIVAL

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2017/11/26

ヒロシマ平和映画賞に『エルネスト』

11月26日(日)18時NTTクレドホール第一会場で、ヒロシマ平和映画賞の授賞式が行われました。審査委員長の福岡愼二さんが壇上に登り、受賞作品が発表されました。
本年度のヒロシマ平和映画賞受賞作品は阪本順治監督の「エルネスト」でした。
福岡審査委員長から阪本監督に賞状が授与されると、会場は大きな拍手に包まれました。
阪本監督は受賞のコメントとして「政府の言う平和・安心・安全と、自分の思うものは乖離していると感じる。平和というものは戦争と戦争の隙間に存在するものであると言う人もいる。平和はもしかすると一瞬の瞬きのようなものかもしれない。平和の名を冠した賞をいただけたことは大変光栄である」と自らの平和観を交えながら受賞の喜びを述べました。
主演のオダギリジョーさんは「僕は岡山で生まれ育ち、子供の頃から原爆ドームや宮島を訪れて、広島の平和との繋がりを感じながら育ってきた人間。広島で改めてこのような賞を頂くことは特別に感じる」と広島に対する特別な思いを語り、受賞の喜びを伝えました。監督の言葉を引用し、「平和は瞬きのような一瞬かもしれないというのは非常に重い言葉。戦争というものは国の利益のための争いで、国民の望むものではない。日本で、世界でその瞬きが少しでも長く続くことを望みます」と 平和への願いを捧げました。最後に「そう望みながら最終の新幹線で帰りたいと思います」と締めくくると会場は大きな笑いに包まれました。
その後、キューバ大使館のカルロス・ミゲル特命全権大使が登壇され、「エルネスト」のヒロシマ平和映画賞受賞に対するお祝いのコメントを述べられました。カルロス大使は「この作品はフレディ・マエムラのキューバでの生き様、自らの尊い命を捧げた姿を繊細に描いている。この作品には魂が込められており、物語を紡ぎながら登場人物の人間同士の巡り合わせを感じることができる」と作品に対する高い評価を述べ、「本作品がキューバ、日本、そして世界に平和のメッセージを伝えてくれることを祈念します」と締めくくると、会場は大きな拍手に包まれました。

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