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映画を収集して保存していく事をフランス語圏ではシネマテークと言い、日本でも各都道府県で映画の保存所を持っています。配給会社からフィルムを借りて返すのではなく、自らの保存所で保管し、上映するということを日本で初めて行ったのがここ広島の映像文化ライブラリー。今日のプログラムは前衛映画の収集家として良く知られているアンリ・ラングロワが収集した6作品が上映されました。
アメリカのケネス・アンガー監督もアンリ・ラングロワから発掘された監督の一人。若くから映画を撮っており、20歳のときに撮った『花火』という映画を1949年フランスで行われた「呪われた映画祭」(注目されなかった作品を上映する映画祭)に出品。その映画祭でジャン・コクトーとラングロワに評価され、フランスとの関係が出来たのが若手監督のアンガー。アヴァンギャルドな作品はその当時、古くさいとされており、ゴダールたちから批評されていたが、ラングロワは評価していました。
また、ラングロワは人と映画との出会いをつくる天才だと言われていたようです。 映画プログラマーの先駆者でもあり、美術館的なセンスもありました。日本にも一度だけ来たことがあり、日本の前衛映画の上映にも影響も与えています。