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11月21日18:00から広島市映像文化ライブラリーで、広島出身の諏訪敦彦監督の映画『H story』(2003)が上映されました。諏訪監督の希望で上映前にもトークがあり「この映画はカンヌで初上映され、UFOのような映画と紹介されました」という話から始まりました。「『ヒロシマ・モナムール』(1959)に対する自分のレスポンスとしてのリメイク映画です。広島で映画を撮ると言う事はどういう事なのか、いつか広島でこの続きを撮れれば」と締めくくられ、映画の上映が始まりました。
映画上映後のトークショーは、諏訪監督が司会者の質問に答える形式で進められました。映画の撮影までのプロセスについて、広島・長崎で原爆の調査をして帰国後、予定していた映画監督が亡くなるなど変更があり全てが手探りでした。この映画はフィクションですがドキュメンタリーでもあります。「僕はフィクションを疑っていて、映画になるのかならないかの瞬間を描いています」と、ていねいに解説。ラストシーンは「真っ白」で終わりますが、これはスクリーンから客席を照らす意味です。諏訪監督は「カンヌではメディアの反応は良かったのですが、日本ではスルーされた」と悔しがっていました。
会場からの「リアリティな場面と感じた広島市現代美術館のシーンは演出したのか」という質問に、諏訪監督は「普段のお仕事をしてもらっている」と答えました。ほかには誰もいない繁華街の夜のシーンを撮る予定だったのを、多くのストリートミュージシャンがいたのでそのまま撮影したことなどのエピソードを披露しました。
11月22日(日)14:30からNTTクレドホール第1会場では諏訪監督作品『風の電話』上映とトークショー、17:00からはNTTクレドホール第2会場で『風の電話』の貴重なメイキング上映とティーチインがあります。是非、足を運んでください。