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11月23日(金)13:30からNTTクレドホール第2会場で、広島フィルムコミッションの西崎智子さんの司会で、「片渕須直監督ワークショップ」が開催されました。なんと今年で7年連続の開催になります。
監督は、新作『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』の公開が延期になっていることを気にして、「今までで1番出にくい」と言いながら登場し、会場の笑いを誘いました。
監督は、原作をアニメーションで動きを加えることはキャラクターに魂を吹き込むことだと考えており、多いときには1シーンで100人以上の動きを操ることもあるため各場面の細かなところにまで気を配り、アイディアを練るそうです。
2016年に入ったころから「ご飯を食べる時間もないほど」の多忙にもかかわらず、今年も広島に足を運んでくださったのです。監督は会場に集まったファンのリクエストにも応じてくださいました。未公開シーンをはじめとした貴重なシーンがスクリーンに映し出されるたびに、会場にどよめきや拍手が起こりました。それにしてもファンの皆さんは、映画についてとても詳しく、一つ一つのカットを目に焼き付けようと真剣に見ておられました。新作に寄せる大きな期待が監督にも十分に伝わったのではないでしょうか。
前作に比べて新作では、すずさんの人生といろいろな人の人生が交錯し、一筋縄ではいかない人生模様が描かれます。様々な人の視点が加わることで、より立体的に浮き上がって見えてくるものがあるそうです。監督は、「人間一人ひとりにそれぞれの思いや人生があって、それらを簡単に踏みつけて壊してしまうのが戦争であり、作品を通して戦争に対する新しい見方が伝われば」と新作に込めた思いを語りました。単に30分長くなった物語ではなく、より作り手の思いがこもった作品に仕上がること間違いなしです。
終始和やかな空気に包まれたワークショップが終わり、今まで知ることのなかったすずさんの一面を描く新作がいつ公開されるのか、とても待ち遠しいです。
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