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11月21日(土)14:30から、NTTクレドホール第一会場で『宇宙でいちばんあかるい屋根』が上映されました。本作は野中ともその同名小説の映画化。隣に住む大学生・亨(伊藤健太郎)に恋し、優しい実父(吉岡秀隆)と継母(坂井真紀)の間に赤ちゃんが産まれることに疎外感を感じている14歳の少女・つばめ(清原果耶)が、書道教室の屋上でキックボードを乗り回す風変わりな老婆・星ばあ(桃井かおり)と出会い成長していくひと夏を描きます。
上映後に、つばめ役の清原果耶(かや)さんと藤井道人監督がステージへ。新型コロナウイルスの感染及び拡大防止対策で例年より客席数が減らされた場内ですが、割れんばかりの拍手で迎えられ、スペシャルトークショーがスタートしました。聞き手はフリーパーソナリティーのキムラミチタさんです。主題歌「今とあの頃の僕ら」も歌う清原さん。「責任重大でプレッシャーです。今日もエンドロールの時にバックステージで“ちゃんと伝わっているかな“とヒヤヒヤでした」と明かしました。藤井監督作への出演は『デイアンドナイト』(2019)以来で、しかも初主演という記念すべき作品です。「自分の中で大切で特別な作品。公開していただける尊さを体感する機会の多い中、今日ここに来る事ができて嬉しく思います」と感慨深い様子でした。
藤井監督は『新聞記者』(2019)で日本アカデミー賞最優秀作品賞ほか数々の映画賞を受賞。「受賞した次回作という大事な作品で、2年前に『デイアンドナイト』で出会った清原さんの初主演というチャンスをいただいて、自分にとってご褒美的な作品になりました。役にしっかり向き合ってくれた清原さん。いろんな感情を表現するシーンがありますが、全てテイク1でOK。集中力のある女優さんだな、と自分はもちろんカメラマンも、他のスタッフもただただ感心」と大絶賛です。星ばあ役として強烈なイメージを残す桃井かおりさんについて、清原さんは「エネルギーと愛にあふれた方。膨大な引き出しがあって、その引き出しがすごいスピードで開くので、それについて行くのに必死。楽しい毎日でした」と振り返りました。桃井さんも今トークショーに参加を希望されましたが、コロナ禍でロサンゼルス在住の桃井さんの願いが叶わなかったことも伝えられました。
藤井監督は、「中学生からおばあちゃんまでのストーリーを描く作品。幅広い世代の方々に観ていただきたい」。清原さんは「今18歳ですが、これから人生を辿るなかでも、ずっと思い出にしたい作品。みなさまにも愛される作品になれば嬉しいです」と締めくくりました。2021年も藤井監督、清原さんとも監督作、出演作が目白押し。最後に本作の美術監督でHIFF代表の部谷京子から、お礼の気持ちを込めて清原さんに花束が贈られました。
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