広島国際映画祭 HIROSHIMA INTERNATIONAL FILM FESTIVAL

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2018/11/24

『テロルンとルンルン』―忠海の美しい風景を背景に語られる切ない人間賛歌―

11月23日(金)NTTクレドホールで、「テロルンとルンルン」の上映がありました。 実家のガレージに引きこもっている青年・類(岡山天音)と聴覚に障害を持つ高校生・瑠海(小野莉奈)の偶然の出会いから別れまでを忠海の風景を背景に、切なくも前向きに生きる姿を描く。タイトルは、ある事件を起こしてからテロルンと呼ばれるようになった類と、意地悪なクラスメートからルンルンと呼ばれている瑠海を指しています。

小川 岡山氏

上映後は宮川博至監督、主演の岡山天音さんと小野莉奈さんが会場の後ろからサプライズ登場、トークショーが始まりました。司会はキムラミチタさん。

最初に主演の二人が「完成版を見るのは今日が初めて。」と語り、特に小野さんが、「正直見るのが怖かったけど、今は改めていいお話だなと思った」と語ったのが印象的でした。
さらに岡山さん小野さん共に忠海の風景と竹原の人たちの親切をあげ、それを聞いていた客席の竹原の方々から拍手が起きました。

宮川監督は、「この作品は時間経過をあえて省略してあります。見る方それぞれにいろいろ想像してもらいたいから」と、この作品を説明して意気込みを語りました。 撮影裏話を聞かれると、「小野さんが撮影途中にいなくなり大騒ぎ、結局近くのお宅におじゃましてお菓子を食べていた」と、明かしてくれました。

会場から「心と体に傷があるから共鳴したのか、ルンルンが普通だったらこの物語は成立しないの」との質問に、監督は「この物語は孤独なもの同志の心のつながりを描いたもので、問題あることとは直接関係ない」と答えました。

最後に監督は、「時間が短い分、カットごとに意味があるのでそこを楽しんでほしい」 岡山さんは「この主人公のようにひとりぼっちの人の励みになれば」、小野さんは「何度見ても飽きないから何度も見てほしい」と語りトークショーは終了しました。

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