広島国際映画祭 HIROSHIMA INTERNATIONAL FILM FESTIVAL

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2018/11/23

『ゼンマイシキ夫婦』の上映とトークショー

11月23日(金)13:00から横川シネマにて短編映画『ゼンマイシキ夫婦』の上映とトークショーが行われました。
タイトルの通り、背中にゼンマイが付いている夫婦の日常を描いています。決して自分では回すことのできないゼンマイ。自分のゼンマイは相手に回してもらうしかない状態です。なんのためにお互いのゼンマイを回しているのか。13分という短い物語の中にいろんな感情がうごめいたり、夫婦とは何かを考えさせられる作品です。
監督は広島県出身の森ガキ侑大さん。福岡のCM制作会社に勤務後、上京し、現在ではソフトバンク、日清カップヌードル、資生堂など大手企業のCMやMVを手掛けている、ひっぱりだこの演出家です。
広島へは同館で上映された『おじいちゃん、死んじゃったって。』で5月に舞台あいさつして以来という監督。新幹線が満席だったため、4時間立ちっぱなしで広島に到着した後、上映後のトークショーに参加してくださいました。聞き手はFM東広島のパーソナリティ、堀江智子さんです。

作品に込めた思いについて監督は「夫婦って条件で相手を見てしまうとよく言われます。映画の中で相手のゼンマイを回すのは相手のためだけではなく、自分が生きるために回しているんです」と、夫婦の在り方について考えたのがきっかけだったと話しました。
本作はFOXムービープレミアム短編映画祭2014で最優秀賞、そして、小津安二郎短編映画祭・準グランプリに輝いています。数々の受賞について監督は「初めて撮った映画だったので、とてもうれしかったです。海外の人が面白いと言ってくれて特に、あのゼンマイをどうやって作ったの?と興味を持ってくれました」と笑顔で語りました。ちなみに背中のゼンマイにはマイクのように長いコードが付いていて、技術さんが回る速度も調整されていたそうです。感情が高ぶるとゼンマイの回る速度が早くなったりしているので、そこも注目して見てほしいと明かしました。
トークショーの途中からは俳優の岡山天音さんが飛び入り参加して、会場を盛り上げてくださいました。岡山さんは森ガキ監督の長編作品『おじいちゃん、死んじゃったって。』に出演されているほか、今年の広島国際映画祭のCMでも2人がタッグを組まれています。
最後に監督は、「1本13分という短い映画なのに、貴重な時間を使って横川シネマまで来てくださってありがとうございました!」と来場者に感謝を述べました。

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