広島国際映画祭 HIROSHIMA INTERNATIONAL FILM FESTIVAL

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2016/11/12

『いいにおいのする映画』酒井監督トークショー

2016年11月12日(土)15時より、横川シネマ(広島市西区横川町)にて、酒井麻衣監督による映画『いいにおいのする映画』の上映と、監督ご本人によるトークショーが行われました。聞き手はフリーパーソナリティの渡部裕之さんです。

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元々、『MOOSIC LAB』への参加を目指して制作されたこの作品。『MOOSIC LAB』は、2012年頃から始まった新進気鋭の映画監督とアーティストの掛け合わせによる映画制作企画を具現化する音楽×映画プロジェクトで、それらをコンペ形式・バンド共演形式で上映する異色の映画祭です。酒井麻衣監督は、自身のイメージと会うバンドを探していたところ、国内外で活動するオルタナティヴ・ミュージックを奏でる”ブルータル・オーケストラ”こと「Vampillia」と出会い、惚れ込みました。本作品は「Vampillia」にイメージを当てて書き上げたオリジナルストーリーであり、照明技師を目指す少女レイ(金子理江)、「Vampillia」の楽曲制作とPAを務める少年カイト(吉村界人)という登場人物を中心に、「Vampillia」をめぐる物語を、スタンダードサイズの画面にモノクロ&パートカラーで描いた青春ダークファンタジーです。

 その魔法のような世界観にすっかり引き込まれた会場は、監督の登場の際もまだ呆然とした様子。段々と大きく、そして喝采になる拍手に、渡部さんが「皆さんやっと魔法から解けたような表情ですね」と笑いを誘います。酒井監督は24歳の新鋭で、その若さと可愛らしさ、そして作品とのギャップに、会場全体が驚きました。

インタビューは「Vampillia」との出会いやキャスティング、撮影エピソードなど制作秘話が盛りだくさん。監督が「これ話してもいいんですかね!?」と何度も確認する姿に、会場は笑いに包まれました。これから先の制作について聞かれた監督は、「懲りずにファンタジーを作りたい。現実との狭間にある、『もしかしたらこんな世界もあるかも』という世界を描くことで、人生まだまだ捨てたものじゃないな、と感じてもらえたら」と語ります。また、「私は魔法があると言い切ります!この映画はたくさんの愛で出来ています。人間界にある魔法は『愛』です。もし日常で嫌なことがあっても、そのことを思い出してもらえたら」と、会場に向けて熱いメッセージを送りました。

 酒井監督の次回作『はらはらなのか。』は2017年4月1日公開。子役から女優へのステップアップを目指す女の子ナノカ(原菜乃華)が、偶然知り合った喫茶店の女店主ら様々な人たちとの出会いを通し、女優として少しずつ成長していくストーリー。酒井監督らしい、夢と愛に溢れた作品になっています。是非、劇場に足を運んでください。

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