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11月13日(日)13時からNTTクレドホール第1会場にて、ホアキン・デル・パソ監督の『ある金曜日』の上映がありました。上映後、監督がステージへ登壇すると、会場は拍手いっぱいに。
「最後まで観て頂き、ありがとうございます。日本での上映は初めてで、皆さんは私にとって日本人最初の観客です。会場の方とのコミュニケーションが私にとってとても重要なので、自由な意見を聞かせてください」という監督の一言で、フリーパーソナリティのキムラミチタさんの進行のもと、トークショーが始まりました。
観客から「悲しい話と思ったら、陽気なところもあり不思議な映画に感じました。この映画はハッピーなのか?悲しい結末なのでしょうか?」という質問に監督が「私にとっては悲しい映画ではなくメランコリックな感じで悲しさもあり、喜びもある映画です」と答えると、キムラさんが「あなたの心の中に答えがあると言った作品なんでしょうね」と一言。
次に「もし、この映画にテーマがあるならどのようなテーマでしょうか?」という質問に「色々なテーマがありますが、一番のテーマは変化への恐れ、人生の不確定さや不安定さです」と語る監督。「タイトルの原題は会社名で、邦題は『ある金曜日』になっていますが、違いについてはどう思われますか?」という質問には「日本語のタイトルについてですが、私の友人から選んでもらい、良いタイトルと思っています」と答えました。
また、監督は「この映画に出てくる工場は社員にとって家のようなもので、社員も家族のように思っており、彼らの社長に対する愛は深いのですが、現代ではそういった家族的な会社が少なくなってきています。劇中に出てくる工場を壊すことが撮影中に決まった時、劇中のキャラクターたちと私たちスタッフは同じ気持ちになっていました」と語りました。
会場からの質問が終わると、「映画の中には日本は出てきませんが、日本と関係することが音楽を通じてあったので、運命を感じています。今日で映画祭は終わってしまいますが、皆さんに会うことができてよかったです。また、トークショーでは観客の方と共通点を見つけることができ、とても嬉しかったです。今回、この映画祭に関係した方に心から感謝しています。また、広島に戻ってくることができるよう頑張ります」と、とてもにこやかに語り、トークショーは終了しました。最後は壇上から会場の写真を撮影し、とても陽気な監督でした。
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