嘉村荒野
嘉村荒野は、小さい頃から映像の力に魅せられ、「ゴッドファーザー」(フランシス・フォード・コッポラ監督)、「殺人の追憶」(ボン・ジュノ監督)、「預言者」(ジャック・オーディアール監督)などの映画にわくわくするような多感な少年時代を送った。日本にルーツをもつ彼は、福島第一原子力発電所事故に強い衝撃を受け、乗り越えるのに数年かかった。約10年ほどTVコマーシャルの監督をした後、初のフィクション映画『望郷/Homesick』の脚本を執筆した。『望郷』は、8歳の息子との時間を過ごすために、立入禁止の警戒区域内に入ろうとする父親の話である。