広島国際映画祭 HIROSHIMA INTERNATIONAL FILM FESTIVAL

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2016/11/12

国際短編映画コンペティションAと監督によるトークショー開催

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12日(土)の13時30分からNTTクレドホール第1会場で広島国際映画祭2016の国際短編映画コンペティションAの上映と監督によるトークショーが行われました。

コンペティションAにはホセ・ルイス・ゲリン監督による『サン=ルイ大聖堂の奴隷船サフィール号』、ホアン・カイ監督による『頭からもう一度』、マルタ・エルナイス・ピダル監督による『ドブロ』がノミネートされています。

ピダル監督はアパートの正面玄関に居座る女性ミラとそのアパートの住人でミラを追い返そうとするセルマの人間関係を表現した『ドブロ』の制作には「ボスニアに留学をした時に、こころよく受け入れてくれたボスニアという国の良さを知らせたい」という気持ちが込められており、さらにこの作品には監督がボスニア留学時代の自身の経験も多く含まれていると語りました。

ホアン監督はかつら職人の父、父を引退させようとする息子、そしてかつらを必要とする人々を描いた『頭からもう一度』では「美容のため、薄毛を隠すため、白血病などの病気のため」と語られます。それに関連し、広島平和公園を訪れた際に被爆者の佐々木禎子さんの話を聞いた監督は、自身の作品と広島が思わぬところでつながっていたと驚いていました。

ゲリン監督はフランス政府の依頼により『サン=ルイ大聖堂の奴隷船サフィール号』を制作したと語りました。監督自身は「フランス政府に依頼されたテーマは正直つまらなかった」と衝撃の発言をしましたが、そのおかげでサン=ルイ大聖堂にある奴隷船サフィール号に起こった悲劇を描く小さな奉納画に注目することができたと語り、「プロデューサーからの主題はあくまで素材であり、その素材の中から自らの力で主題を見つけないといけない」と作品を制作するにあたっての信念を感じました。

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13日(日)の表彰式にて審査員の松本正道さん、ジェフリー・チャンさん、フランソワーズ・ルブランさんによって審査員特別賞、観客投票による観客賞、審査員と観客の総合評価によるヒロシマ・グランプリが贈られます。

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