広島国際映画祭 HIROSHIMA INTERNATIONAL FILM FESTIVAL

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2016/11/12

『雲 Cloud Kumo』トークショー

2016年11月12日(土)に広島市内の横川シネマで、イボンヌ・ン監督による映画『雲 Cloud Kumo』のジャパンプレミア、そして監督・スタッフ・キャストによるトークショーが行われました。

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広島で撮影が行われたこの短編映画は、被爆者とその孫の人生を通して原爆の悲惨さを伝える作品です。会場には観客に加えて広島で撮影された際に参加したエキストラや関係者などが多数集まり、終始和やかな雰囲気に包まれていました。上映後、監督は映画に協力した関係者に着付けてもらった着物姿で登場。この作品で2016年スチューデント・アカデミー賞を受賞した際に受け取った盾を観客に披露しながら、受賞の報告と関係者へお礼を述べました。その後プロデューサーを始めとした制作スタッフや、実際の被爆者であり主人公を演じた石井さんも次々と登壇し、それぞれ懐かしそうに撮影時のエピソードを語りました。

監督は一般人の起用について「優秀なプロの役者もいますが、実体験ほど色鮮やかに語るものはありません。この作品の本質を表現するために、実際の被爆者の方に主人公を演じて頂くことは不可欠でした」と語りました。また監督は続けて、昨年の9月に4日間通して撮影が行われた際、スタッフがプロフェッショナルな姿勢で一丸となって作り上げてくれたお陰でこの作品が完成したと笑顔で感謝の気持ちを表しました。

石井さんは現場の様子について聞かれると「とても充実した4日間でした」と答え、更に「今日上映を見ていたら、7歳で被爆した当時の記憶がよみがえってきたので、とてもびっくりしました。映画の力はすごいなぁと感激しました」と感想を語りました。

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今まで主に写真家として活躍してきた監督に対し、三島プロデューサーが今後の活動について質問すると、「写真か映像か、とジャンルを分けるのではなく、ストーリーを語る際にこれらをツールとして使うアーティストとして今後やっていきたい」と抱負を語りました。 最後に会場にいた子供たちから「Congratulations」の声と共に監督へ花束が贈呈され、暖かい拍手に包まれてトークショーは終了となりました。

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