Special Screenings特別招待作品
アラビアン・ナイト 第1部 休息のない人々
- 上映スケジュール
- 11月21日(土) 12:45から第1会場にて
- 作品概要
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『千一夜物語』の語り手シェヘラザードは、生き延びるために、毎夜新しい物語をかたった。現代ポルトガルの監督ミゲル・ゴメスは、生き延びるために、ポルトガルの「現在」史を語る。連続する目くるめくイメージの混沌に、どんな意図がこめられているのか。ヨーロッパの西の果て、海と荒野の人々の心の、何をここに見出すことができるのか。大西洋の広大さを反映させたような、6時間21分の大作。
ストーリー
第1部 休息のない人々
vol.1 2013年、経済破綻寸前に陥ったポルトガル。解雇された港湾労働者たちのデモを背景に監督自身が登場するが、彼は何を撮ればいいのか悩んだあげくにダッシュで現場逃亡。そして突然映画はアラビアンナイトにヒントを得て、自由に現実と虚構を往復する語り部の娘シェヘラザードによる物語の海へと船出する。「勃起した男たち」。ポルトガルの壊滅的な経済状態を前にして政策を話し合う銀行家や政治家たちはラクダでの道すがら、突如現れたアフリカのまじない師のスプレーを股間に吹きかけられる。すると・・・「雄鶏と炎の物語」夜明け前なのに鳴いてしまう雄鶏が裁判にかけられてしまう物語と、携帯を通じた少年少女たちが嫉妬の炎を燃やすラブストーリーが同時進行する。「偉大な男たちの水泳」は、病気で失業した労働者が毎年恒例のニューイヤー寒中水泳に出られなくなり鬱状態になってしまう。彼を励ます娘とのエピソードを中心に、失業者たちの声をカメラにおさめ、映画は海岸に打ち上げられた鯨の幻想と水泳大会のドキュメンタリーに漲る人々のエネルギーを活写している。<キャスト>
クリスタ・アルファイアチ
アドリアーヌ・ルース
アメリコ・シルバ
カルロト・コッタ<スタッフ>
監督: ミゲル・ゴメス
脚本:ミゲル・ゴメス、マリアナ・リカルド 、テルモ・シューロ
撮影:サヨムプー・ムックディープロム、マリオ・カスタンヘイラ
編集:テルモ・シューロ、ペドロ・フェリペ・マルケス、ミゲル・ゴメス
録音:バスコ・ピメンテ
美術:ブルーノ・デュアルテ、アーサー・ピンヘイロ
プロデューサー:サンドロ・アギラール、ルイス・ウルバノ、トマ・オルドノー、ヨナス・ドーンバック、ヤニン・ヤコウスキ、マレン・アデ、エレナ・タチ、ティアリー・スパイカー、エロディ・ブルナー
制作:O SOM E A FÚRIA, SHELLAC Shellac SUD, KOMPLIZEN FILM, BOX PRODUCTIONS, AGAT FILMS, ARTE France Cinéma, ZDF / ARTE<作品情報>
製作年:2015年
上映時間:125分
国籍:ポルトガル=フランス=ドイツ=スイス合作
言語:ポルトガル語 - 監督
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ミゲル・ゴメス
1972年、リスボン生まれ。映画について学んだ後、2000年までポルトガルのメディアで映画評論を執筆。いくつかの短編映画の監督を務め、初の長編作品『自分に見合った顔』(原題:A Cara que Mereces)を2004年に制作。『私たちの好きな八月(原題:Aquele Querido Mês de Agosto)(2008)、そして『熱波 ( 原題:TABU)』(2012) が、彼の成功と国際的な評価を確立するものとなった。『熱波』は、ベルリン国際映画祭で上映され、アルフ レッド・バウアー賞、および国際批評家連盟賞を受賞した。この映画は50カ国以上で公開され、多くの賞を受賞した。ミゲル氏の作品の特集は、ウィーン国際映画祭、ブエノスアイレス国際インディペンデントアニメ映画祭、トリノ国際映画祭、ドイツ、そしてアメリカで上映されており、最新短編作品である『Redemption』は、2013 年ヴェネツィア国際映画祭でプレミア上映された。また、長編三部作の『アラビアン・ナイト( 原題:As Mil e Uma Noites)』が、今年度のカンヌ国際映画祭の監督週間 (The Directors’Fortnight) でプレミア上映された。