広島国際映画祭 HIROSHIMA INTERNATIONAL FILM FESTIVAL

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2019/11/22

「大人になるのが早かった」。 『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』上映とトークショー

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12時30分から、NTTクレドホール第1会場にてアニメーション映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』[特別先行版]の上映とトークショーが行われました。この作品は、2016年に公開されたアニメーション映画『この世界の片隅に』に新たなシーン、エンディング曲を追加し、戦時下を生きる主人公・すずの想いが、より深く描かれた作品となっています。

上映前には、片渕須直監督、主人公・北條すずを演じた のんさん、白木リンの声を演じた岩井七世さんが登壇し、観客に挨拶をされました。「『この世界の片隅に』は、僕たちにとっては本当に大切な映画なのですが、もう少しだけ主人公すずさんを別の面から語りたいと思って、新しい映画として作っています。(中略)本当に新しい映画として生まれ変わったかどうか、皆さんに見てほしいです。特にこの機会に広島の皆さんに見てほしいなと想いやって参りました。今日はよろしくお願いします」と語るのは片渕監督。

上映後のトークショーでは、聞き手の広島フィルムコミッションの西崎智子さんと、観客一同による「お帰りなさい」のコールと盛大な拍手に包まれ、再び片渕須直監督とのんさん、岩井七世さんが登壇しました。前作から早3年。片渕監督は「本当に3年経った感じがしなくて。その前にこの映画を作るのに6年かかっているので、最初から数えると9年ずっとずっと一緒にここまで来た、そんな大事な人たち・大事な作品だと改めて感じています」と作品とキャラクターへの熱い気持ちを語りました。

また、前作では天然で少し子供っぽい女の子だったすずが、今作では“大人の女性”の面も多く描かれています。 周作とすずの恋敵でもあり、唯一の理解者である白木リンの過去にモヤモヤしたり、普段はおっとりとしているすずが周作に感情をぶつけたり、かと思えばキュンとするシーンがあったりと、より人間味のあるすずを見ることができます。このことについて、「すずは自分の中にある感情をあまり出さないタイプなのかと思い、平気なフリをするアプローチを持って行ったのですが、今回加わったシーンは感情が渦巻いているシーンばかりだったので、ハッとしました」とすずを演じたのんさん。

そして、すずの感情を揺さぶる一方、心を晴らす存在でもあるリン役の岩井さんは「すずとリンは実はすごく似ていて、根本的に共通するところがあるから、心が通じ合ったと思います。ですが、お互いの当たり前が全く異なり、“じゃあね”って別れたら、それぞれ別の仕事や生活があって。そういう違うところも似ているところも含めて、お互いに元気づけられる存在だったのかなと思います」と、すずとリンの関係性について振り返りました。女性同士の、言葉にはしないけれど確信に触れるやりとりも、本作の見どころの一つです。

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トークショーの終盤では、西崎さんのリクエストで、「この世界に居場所はそうそうのうならせんのよ。ね、すずさん」「ありがとう、リンさん」のやりとりを再現。本番のアフレコさながらのお芝居で、会場を大いに沸かせました。

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