広島国際映画祭 HIROSHIMA INTERNATIONAL FILM FESTIVAL

  1. ホーム >
  2. ニュース >
  3. 『ミリキタニの猫《特別篇》』の上映とトークショー

News
ニュース

2017/11/26

『ミリキタニの猫《特別篇》』の上映とトークショー

11月26日(日)13:00から横川シネマで『ミリキタニの猫≪特別編≫』が上映され、上映後にプロデューサー・監督のマサ・ヨシカワさんによるトークショーが行われました。聞き手はギャラリーGの木村成代さんです。
『ミリキタニの猫』(06)、新作『ミリキタニの記憶』(16)の2本立てとなる≪特別編≫は、広島国際映画祭が広島市初上映となります。1本目の完成後に分かった事実をこのままにしておくのはもったいないと、2本目を制作したと話すマサさん。ミリキタニ氏はアメリカ生まれの日系人ですが、生後すぐに一家で日本に戻り20歳近くまで広島で育ちました。

1本目の監督リンダ・ハッテンドーフさんは、路上で絵を描くホームレスのミリキタニ氏に興味を持ち交流を持つようになりました。日本の文化や日本語を理解したいと思っていたハッテンドーフ監督が、NYで声を掛けたのがきっかけでマサさんも制作に関わることに。
木村さんが「ミキリタニ氏に似てこられた気がする」と言えば、マサさんが「アメリカで映画を見た人に親戚か息子かと聞かれ、本人と間違われたこともある」と答え、会場は笑いに包まれました。
観客からハッテンドーフ監督とミキリタニ氏の関係性について聞かれると、「リンダは本当に優しい人、出会ってからほぼ毎日会っていたので信頼できる友達のような関係だった」と言い、自宅へ招き入れて世話をした経緯も「映画制作の為というより、9.11のテロ後に有害な煙が充満して路上生活は危険だった」という理由、晩年は毎日誰かがミリキタニ氏の様子を見に行った事、ミリキタニ氏にとって娘のような存在でもあったのではないかと話しました。
映画祭の期間中、会場近くの古本店「本と自由」でミリキタニ氏の原画が展示され、観客は足を運んで楽しんでいました。

« »