広島国際映画祭 HIROSHIMA INTERNATIONAL FILM FESTIVAL

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Special Screenings
特別招待作品

母と暮せば(バリアフリー版)

上映スケジュール
11月13日(日)9:30からNTTクレドホール第1会場にて

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作品概要

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<ストーリー>
「母さんはあきらめが悪いから、なかなか出てこられんかったとさ」。
1948年8月9日、長崎。助産婦をして暮らす伸子の前に、3年前に原爆で亡くしたはずの息子・浩二がひょっこり現れる。伸子は呆然とした。その日浩二の墓の前で「あの子は一瞬の間に消えてしまったの。もうあきらめるわ。」と言ったばかりだったのだ。
「あんたは元気?」そう伸子が尋ねると、浩二は腹を抱えて笑い出した。
「元気なわけなかやろう。僕はもう死んでるんだよ。母さん、相変わらずおとぼけやね」。
その日から、浩二は時々伸子の前に現れるようになった。
二人は、楽しかった思い出話から他愛もないことまでたくさんの話をするが、一番の関心は、医学生だった浩二の恋人・町子のことだった。結婚の約束をしていた浩二を突然失ってしまい、心の行き場もないまま、この3年ずっと伸子を気にかけてくれる優しい娘だった。
「浩二、もし町子に好きな人が現れたら、あなたは諦めるしかないのよ。
だって、あなたはもうこの世のひとじゃなかやろ。あの子の幸せも考えなきゃね」。
伸子の言葉に、浩二は顔色を変えて抗議する。「嫌だ!そんなの嫌だ。町子には僕しかおらん!」わかっているけれど、どうしても自分の死を受け入れることができない浩二。
伸子はそんな息子が抱きしめたいほど愛しかった。ふたりで過ごす時間は特別なものだった。奇妙だったけれど、喜びに満ちていた。その幸せは永遠に続くようにみえたが…。

<キャスト>
二宮和也、吉永小百合、浅野忠信

<スタッフ>
監督・脚本:山田洋次
音楽:坂本龍一
プロデューサー:榎 望
制作:松竹撮影所東京スタジオ

<作品情報>
制作年:2015年
上映時間:130分
制作国:日本

監督

山田洋次

1931年生まれ、大阪府出身。
幼少時代を満州で過ごす。54年、東京大学法学部卒。同年、助監督として松竹入社。61年『二階の他人』で監督デビュー。69年『男はつらいよ』シリーズ開始。以降『家族』(70)、『故郷』(72)、『同胞』(75)、『幸福の黄色いハンカチ』(77)、『息子』(91)、『学校』(93)など多数の代表作がある。02年、『たそがれ清兵衛』では日本の映画賞を総なめにし、第76回米国アカデミー賞外国語映画部門ノミネートを果たす。『武士の一分』(06)の大ヒットに続き、『母べえ』(08)が第58回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品され話題になる。10年には『おとうと』が公開、第60回ベルリン国際映画祭のクロージング作品として上映、特別功労賞にあたるベルリナーレ・カメラを受賞。監督50周年にあたる13年には小津安二郎監督へのオマージュ『東京家族』が、14年には『小さいおうち』が公開され第64回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品、銀熊賞を受賞した。また、10年、新派公演「麥秋」で本格的な舞台脚本・演出を手がけ、12年には第二弾の「東京物語」が上演、13年には鄭義信脚本の「さらば八月の大地」を演出した。96年に紫綬褒章・朝日賞、02年に勲四等旭日小綬章、04年に文化功労者、08年より日本藝術院会員、12年に文化勲章受章、14年東京都名誉都民顕彰。