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11月23日(土)13:15から、NTTクレドホール第1会場で『TOUCH/タッチ』のジャパンプレミア上映とトークショーが行われました。上映後にはバルタザール・コルマウクル監督が登壇して作品に込めた思いや撮影エピソードについて語りました。聞き手はフリーパーソナリティーのキムラミチタさん。通訳はポーリーン・ポールドウィンさんです。
本作は2020年にアイスランドでベストセラーとなったオラフ・オラフソン著の『Snerting』(原題)をハリウッドで活躍するアイスランド出身のコルマウクル監督が映画化。物語は主人公のクリストファーが50年前、学生時代にロンドンで出会った最愛の女性・ミコを探す旅に出るところから始まります。
クリストファーの昔の恋人・ミコをKōki, さん、被爆者であるミコの父・タカハシを本木雅弘さんが演じています。2人の起用についてコルマウクル監督は「タカハシは昔ながらの職人気質で強いイメージを持ちつつ優しさも併せ持っています。クリストファーを大きく包み込む2人の美しい関係は本木さんだからこそ描くことができたと思います」と絶賛しました。
ミコを演じたKōki, さんについては「なかなか思うような人が見つからない中、ようやく役にぴったり合う人を見つけることができました。彼女は控えめで礼儀正しくパーフェクトでした」と称賛しつつ「アイスランドでの撮影中にKōki, さんとお母さん(工藤静香さん)の姿を見た日本人観光客がとても興奮していて、その時ようやく彼女の生い立ちが分かり、びっくりしました」というエピソードも披露しました。若い頃のクリストファーを演じたのは、コルマウクル監督の次男であるパルミ・コルマウクルさん。演技経験も興味も無かったそうですが、オーディションで良い人が見つからずスタッフからの提案で起用が決まったそうです。
撮影は広島・呉・竹原でも撮影が行われました。撮影中監督が民泊していた施設のオーナーが被爆者2世の方だったそうで家族の話を聞かせてくれたり、持ち物を貸してくれたり本当に有難かったと振り返りました。いろいろな出会いの中で日本の文化についてしっかり聞き、勉強してリアルな誇張されていない日本をこの作品で描きたかったそうです。作中で描かれる被爆の影響や偏見について聞かれた監督は「(原爆は)人類最大の罪だと思います」ときっぱり。「若い世代では関心が薄れてきているよう感じますが、この映画でもう一度会話を始めることができれば幸いです」と話しました。
最後に「今日は皆さんにこの映画を見ていただいて本当にうれしかったです。自分にとってとても心に響く瞬間でした。ありがとうございました」とあいさつし、大きな拍手とともに会場を後にしました。映画『TOUCH/タッチ』は2025年1月24日から全国で公開予定です。
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