Cinémathèque française
シネマテーク・フランセーズ特集
劣等生
- 上映スケジュール
- 11月12日(土)10:00から 横川シネマ
- 作品概要
-
<ストーリー>
幼年期から青年期をやり過ごしたロランは、人生の進路を考え始めている。彼は父のロドルフと衝突する。二人は相手に対する情愛を表現するには感情的すぎるのだ。女たちの間を行き来したロドルフの人生。しかし彼が執着するのはただ一つだけ、初恋の女性マルグリットにもう一度会うことだった。<キャスト>
ポール・ヴェツキアリ(ロドルフ)、パスカル・セルヴォ(ローラン)、カトリーヌ・ドヌーヴ(マルグリット)、アニー・コルディ、フランソワーズ・ルブラン、フランソワーズ・アルヌール、エディット・スコブ、マチュー・アマルリック、マリアンヌ・バスレール <スタッフ>
脚本:ポール・ヴェッキアリ、ノエル・シムソロ、美術:モーリス・アブラッツィオ、撮影:フィリップ・ボッティリオーヌ、録音:フランシス・ボンファンティ、音楽:ロラン・ヴァンサン、編集:ヴァンサン・コマレ、製作:シェラック、ディアレクティーク <作品情報>
制作年:2016
上映時間:1時間56分
制作国:フランス
<ポール・ヴェッキアリ インタヴュー>
「映画完成後、ジュリアン・デュヴィヴィエの名作『舞踏会の手帳』との類縁関係に気づきました。そういうわけでエンド・クレジットに「美女たちの手帳」という副題を加えたのです。特に関係しているのはカトリーヌ・ドヌーヴのシークエンスです。というのも、[映画のなかで]私が彼女と本当に出会ったのか観客はわからないからです。デュヴィヴィエの映画でのマリー・ベルについても同様です。男たちとの再会を彼女は実際に体験しているのか、夢見ているだけなのか。」(あらすじ・インタヴュー翻訳:新田孝行・久保宏樹)
- 監督
-
ポール・ヴェッキアリ
1930年コルシカ島のアジャクシオ生まれ。幼少時を南仏トゥーロンで過ごす。エコール・ポリテクニック入学を機にパリに上京。1960年代初頭からインデペンデントな映画製作を試みる。『絞殺魔』(1970)の次作、パゾリーニによって称賛された『女たち、女たち』(1974)でフランスの最も知的な映画作家としての地位を確立した。『手を変えるな』(1975)は一般映画として初の成人指定を受けた。1976年に映画会社「ディアゴナル」を立ち上げ、第一作として死刑制度の問題を扱った『マシーン』(1977)を発表。その後、敬愛する監督グレミヨンに捧げられた『身体から心へ』(1978)、幼いころから憧れた大女優ダニエル・ダリューを主演に迎えた『階段の上へ』(1983)、エイズを初めて正面から映画で扱った『ワンス・モア』(1988)など話題作・問題作をディアゴナルから世に送り出す。1990年代に商業映画の第一線から後退するものの、2000年以降は南仏の自宅を舞台とした低予算映画を撮り続けている。ロカルノ映画祭に出品された『埠頭で明かした夜』(2014)はヴェテラン復活を印象づけた。最新作は『劣等生』(2016)。