Newsニュース
広島国際映画祭の前身である「ダマー映画祭 in ヒロシマ」のコンペティション部門でグランプリを獲得した6作品の上映がありました。上映後は、2013年のグランプリ受賞者であるユ・デオル監督(韓国)のトークショーで盛り上がりました。聞き手は、NHK広島放送局アナウンサーの出山知樹さんです。
ユ監督の上映作品は「Etude, Solo (エチュード、ソロ)」。美しいピアノの旋律がきっかけとなってよみがえる初恋の思い出を、みずみずしく描いています。
幼いころからバイオリンを習うなど音楽に造詣が深いユ監督。この作品は、ユ監督が兵役義務を果たしている時に先輩兵士が弾いてくれたスクリャービンのピアノ曲から発想を得てつくったといいます。「情熱的でロマンティックな曲調が、初恋に似ていると感じた」と、ストーリーの原点となったエピソードを口にしていました。
観客席からは、作品の中にちりばめられている謎めいたシーンについて質問が出ました。ユ監督は一つ一つ丁寧に応えながら、「人間の感覚の中で、聴覚はとても鋭いと思う。大切な記憶を呼び覚ます音楽の力を、皆さんに伝えたかった」と作品に込めたテーマを解き明かしてくれました。
ユ監督の最新作で、バイオリンの音色が効果的に使われている「トリオ」も21日、若手監督特集の中で上映されました。
« 「シネマテーク・フランセーズ『アンリ・ラングロワ美術館』」の上映前にフィリップ・アズーリさんによるトークショーがありました『太陽が落ちた日』の上映後、ドメーニグ綾監督のトークショーが行われました »