11月29日(土)10:30からNTTクレドホール第2会場で『広島子ども映画教室2025完成上映』が行われました。
この教室では、広島の小中学生が、2日間で一本の映画をつくります。構想・撮影・編集のすべてを子どもたち自身が体験しました。講師を務めるのは広島県出身の映画作家・宮川博至監督とクリエイターの田中真二さんです。

今回が3回目の開催となる映画教室。今回の教室で制作した映画を上映する前に、第1回目に制作した映画も上映されました。上映中、第1回目から参加する参加者の幼い姿には驚きの声も上がりました。
今年度は「平和」をテーマに映画を制作しました。異世界への転生をテーマにした作品では、法のない世界に飛ばされた少年は、その世界の支配者と対峙します。「誰かの自由が誰かの自由によって奪われる。それは自由とは言えない」と平和を訴えるメッセージがセリフに込められており「平和」を訴える気持ちが込められています。

小さなスマートフォンの中でSNSなどから情報を受け取り続ける時代。そんな今だからこそ、ひとり一人が想像したものを話し合って、映画として作り上げることがとてもよい経験になると宮川監督は話します。小学生から中学生と、年齢を超えたチームワークで映画を製作。年長の参加者が年下の参加者をまとめる様子も見られたといいます。
完成上映には、映画教室に参加した子どもたちの姿もありました。子どもたちからは、「撮影しているときは話しのまとまりがつかめなかったけれども、編集したら流れがわかった」や「いろいろな場面を撮影したけれど、全てのシーンが使われたわけではなかった。取捨選択していることがわかった」など、映画の作り方について学べたという声が多く寄せられました。「来年もやりたい」と早くも次年度の開催を期待する声も聞かれました。

最後に、宮川監督は「子どもたちだけで考えて、子どもたちだけで作り上げることにこの教室の意味がある」と語り、田中さんは「みんなで一生懸命やって一つのものになってよかった。それぞれの思い出として胸に残していってほしい」と話し、「もっと多くの子どもたちに参加してほしい」とメッセージを贈りました。