ポジティブな力を持つ作品を、世界中から集めた映画祭。

多彩な監督達による個性的な6作品をめぐる 『MIRRORLIAR FILMS Season8』上映と監督・ゲストによるトークショー

11月28日(金)16:15から、NTTクレドホール第1会場で『MIRRORLIAR FILMS Season8』の上映が行われました。作品は伊藤主税さん、阿部進之介さん、山田孝之さんがプロデュースする短編映画プロジェクト『MIRRORLIAR FILMS』の最新作です。 2020年の始動以来、多彩な監督達が手掛ける50本以上の短編作品を劇場公開している本プロジェクトは、映画製作を通じた地域創生や人材育成に取り組んでいます。今回は岡山県と連携しており、『The Breath of the Blue Whale』には岡山県出身のMEGUMIさんがプロデューサーとして参加しています。他に、第78回カンヌ国際映画祭にて短編部門特別賞を受賞した『ALI』、第50回トロント国際映画祭でショートカッツ・コンペティション部門正式出品の『CUT!』や、若い男性と年配女性の心の交流を描いた『カラノウツワ』、骨を愛する男性教師と女性教師の静かな恋を描く『愛骨』、優しく温かい恋愛物語の『ラの#に恋して』の計6作品で構成されています。

上映後には、『The Breath of the Blue Whale』を手掛けた佐渡恵理監督、『MIRRORLIAR FILMS Season4』にて『名もなき一篇・東京モラトリアム』を手掛けた藤井道人監督、そして本プロジェクトのプロデューサーを務める山田孝之さんによるトークショーが行われました。聞き手はフリーパーソナリティのキムラミチタさんです。

普段は広告制作に携わることが多い佐渡監督は、セリフの無い作品に興味があったことから、MEGUMIさんと話し合いSFのラブストーリーを作り上げたそうです。『The Breath of the Blue Whale』の舞台となった岡山県については、「岡山県の方が見た時に、写真を撮りたくなるような美しさを目指し、場所や時間にこだわって作品作りをしました」と語りました。また、本プロジェクトについて山田さんは「皆でつくり上げる短編作品は、もう一度学園祭が来るような感覚で楽しいです。時にぶつかり合うこともありますが、それがまた良い刺激になります」と語りました。

作品上映後には、観客による質疑応答も行われました。監督やプロデューサー、そして俳優と様々な視点から質問に答えていく場面では、特に作品づくりについて熱い議論が繰り広げられました。周囲と考えを共有する際に意識していることについて、藤井監督はコミュニケーションの大切さと言葉を選びながら論理的に説明していくことが大切だと語りました。最後に山田さんは「やったことないをやってみよう、と伝えたくて映画製作をやっています。年齢も性別も国籍も関係なく、色んなことに挑戦してほしいです」と観客にメッセージを送りました。会場は割れんばかりの拍手に包まれ、トークショーは幕を下ろしました。