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2020年の卒業制作として短編映画『Go Class』を制作したとき、コロナ禍によって自分の映画をスクリーンで上映することはできないだろうと思っていたので、中国国外での上映は、ロジャー・シュエ監督にとって大きな快挙でした。(聞き手:マノン・バウワー)
Q:広島の街をどう思いますか?
A:日本の街、東京や大阪、京都では、道行く人はみな疲れていますが、ここ広島ではたくさんの学生たちが集まって楽しそうに過ごしていました、それが僕の広島の印象です。
Q:『囲碁教室』には独特の表情があり、特にモノクロで撮影するという選択が特徴的です。この選択に込められた意味は?
A:いじめの話は、筋書きをひねっただけです。つまり、囲碁の対局も含めて、すべてが白か黒なんです。人生には勝ち負けだけではないものがあるということを示したかったのです。人生には善悪だけでなく、もっと微妙なニュアンスがあっていいということを。
Q:とくに孤独なコロナ禍の時代を経た後では、力強い希望のメッセージですね。このようなビジョンを実現するのは、特にモノクロ映画製作の難しさがあったのでしょうか?
A:モノクロで撮影するのは本当に大変でした。撮影現場では、より鮮明にするためにもう1カット余計に撮るべきかどうか、何度も自問自答しました。でも、余計なカットを撮らないという判断は正しかったと思います。
Q:このような困難を乗り越えて、近々新しいプロジェクトはありますか?
A:いえ、普段はテレビ局で仕事をしています。というのも、今の時代、若手が頭角を現すのは難しいからです。だから、またこの種のプロジェクトに飛び込む前に経験を積みたいと思います。
Q:なるほど。では最後に、広島国際映画祭で次世代を担う映画人に向けて、何かアドバイスやメッセージをお願いします。
A:この映画祭は、とくにこれから映画界に入ろうとしている若い人たちや、作品を海外に売り出したいと思っている人たちにぜひおすすめしたい映画祭です。
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