広島国際映画祭 HIROSHIMA INTERNATIONAL FILM FESTIVAL

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2024/11/22

「国際短編映画コンペティションA」3作品を上映

11月22日(金)18時から、NTTクレドホール第1会場にて「国際短編映画コンペティションA」が開催されました。ノミネート作品はワン・ミンシア監督の『金花の歌声ー時を旅して』(台湾)、ロタ・モエン監督の『ゴム採取者』(カンボジア)、イフサン・アフディアット監督の『秘密にしておく』(インドネシア)の3本です。

上映後は、各作品の監督との質疑応答が開かれました。聞き手は、フリーパーソナリティーのキムラミチタさん、通訳は住吉久典さんです。

Q:広島についての印象は?

ワン・ミンシア監督「広島には初めて来ました。広島の歴史について本などを読んで理解を深めていましたが、原爆ドームや平和公園などを歩き印象が変わりました。この街の人はとても活発的で明るく、貴重な体験ができたと思います」

ロタ・モエン監督「今年の4月以来、広島への訪問は2度目。広島の歴史を学んでいましたが、人々がとても強く、広島には暗い過去が起こったにもかかわらず活気があり、(灰の中から)蘇る不死鳥のようであるというような印象を受けました」

イフサン・アフディアット監督「広島、そして日本に来ること自体初めてでした。広島について学校の教科書や映画で見聞きしていたが、実際に来てみて歴史が深い街であると感じました。広島の観客に会うことができて嬉しいです」

Q :作品のテーマについて

ワン・ミンシア監督「彼女の大切な記憶を捉えることができるか、過去の歴史を振り返ることが大事かということを観客に伝えたかったです。101年の歳を重ねて初めて主演女優をする彼女の気持ちに寄り添いながら、そして記憶を辿りながら彼女の歴史を伝えたいと思い作品を作りました」

ロタ・モエン監督「日本に留学していた時の流れにフォーカスしていた。時に関して、少数民族の役である主演の男の子がクメール語ではなく家族と独特の方言を話すなど、11歳でありながら時の流れに抗っていたところに現れています」

イフサン・アフディアット監督「人々の権利、とくに子ども達の持つ権利に注目しています。ジャカルタではイスラム教の人々が大半で、寄宿学校に住むことが習慣ですが、選ぶ権利をもう少し持つべきであると考えます。また、イスラム教への理解を世界に持ってもらうためにこの作品を作りました」

Q 最後に自由にメッセージを

ワン・ミンシア監督「このドキュメンタリーを作るのはパズルを完成させるようでした。彼女の家族の記憶だけでなく、当時の生活などの記憶をかき集めなければならなかったからです。1世紀前の日本の音楽や歌を集めていた彼らの記憶を繋ぎ合わせました。短編にかかわらず多くの音楽の記憶が集結されており、それを広島の地で共有できて光栄です」

ロタ・モエン監督「自分は若い監督であり、2つのチャレンジがあった。一つは母親の夢を叶えることです。母親が映画に登場しており、多くのテイクがかかりましたが協力してくれた母親に感謝しています。今年50歳になりますが、この業界では若いと言われるのでこれからも頑張りたいです」

イフサン・アフディアット監督「私の作品は実は1日で撮りきったものです。すべて日中のシーンだったので太陽が出ている時しか撮れず、最終的に12時間で撮り終えました。感情的なシーンが多かったので俳優が1日という短い時間で撮れるか不安でしたが、入念な準備とリハーサルをして準備して完成することができました。このような作品を実際にみなさんにお見せできることができて嬉しいです」

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