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11月24日(日)14時45分から、NTTクレドホール第1会場で『お母さんが一緒』の上映が行われました。本作は橋口亮輔監督にとって、前作の『恋人たち』以来9年ぶりとなる長編。ペヤンヌマキさん主宰の演劇ユニットによる同名の舞台を、橋口監督が脚色し映画化したものです。
主人公は、三姉妹である長女の弥生(江口のりこ)と次女の愛美(内田 慈)、三女の清美(古川琴音)。それぞれコンプレックスや不満を持ち、「母親みたいな人生を送りたくない」という思いを抱えています。親孝行のつもりで母親を温泉旅行に連れてきましたが、とあるトラブルをきっかけに三姉妹の愚痴が爆発。それぞれの気持ちがテンポのよいセリフのやりとりによって描かれています。
上映後には橋口監督を迎えてトークショーを開催。フリーパーソナリティーのキムラミチタさんが聞き手を務めました。
「願ってもないキャスティング」だという江口のりこさんや、舞台にも出演していた内田 慈さん、「すごく計算して演技をしているけれどとても柔軟」という古川琴音さんなど、俳優陣についてじっくりと語った橋口監督。撮影のスケジュールなどを気遣うと、江口さんが「大丈夫ですよ、私たちは家族ですから」と答え、三人はすぐに打ち解けた様子だったといいます。
清美の彼氏であるタカヒロを演じたお笑いトリオ「ネルソンズ」の青山フォール勝ちさんは、本作で俳優デビュー。「タカヒロの誠実さやおおらかさを表現するための映画オリジナルの長いセリフがあったのですが、リハーサルをするともう素晴らしかった。ふと江口さんを見ると泣いていました」と絶賛しました。
本作は視聴覚障害のある方も楽しめる東京の映画祭でも上映されており、「会場の後ろから見ていたのですが、皆さんがゲラゲラ笑って観てくださるんです。上映後にはセリフや字幕、演技だけで楽しめたという感想もいただきました。そんな作品を撮ることができてよかった」と橋口監督。「何十年経っても、この一本を持っていけばみなさんに笑っていただけるのではと思っています」と感慨深そうに語りました。
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