広島国際映画祭 HIROSHIMA INTERNATIONAL FILM FESTIVAL

2015.11.21 Sat. - 23 Mon.メイン会場:NTTクレドホール

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2014/11/16

「孤高のメス」の脚本を手がけた脚本家 加藤正人さんのトークショーが行われました。

 11月16日(日)の10:00から上映されたのは、成島出(なるしまいずる)監督の「孤高のメス」。126分間の上映後は、この作品の脚本を手がけた脚本家の加藤正人(かとうまさと)さんをステージに迎え、トークショーが行われました。聞き手は、中国放送(RCC)アナウンサーの伊藤文さんです。

 最初の話題は、上映された「孤高のメス」についてです。「自分でこの映画を見たのは数年ぶりです。特に、スクリーンに映してもらったものを見る機会はほとんどないので」と話す加藤さんは、原作のあるこの映画の制作秘話を、たっぷりと話して下さいました。監督が話すたびに、会場からは笑い声が多く上がります。脚本について尋ねられた際には「書き上げるのに約2年かかりました。ものすごく苦労した作品ですが、だからこそ思い出深い、思い入れの強い作品です」と返し、そのときのやさしい表情がとても印象的でした。

孤高のメスIMG_4689

 また、加藤さんが当映画祭のコンペティション部門の本選審査員も務めていることにも話題はおよび「審査するときにはどのようなポイントを重視するのですか?」という伊藤さんの質問に対して「コンペの監督には、これからの未来のある若い人が多い。今の作品を見て上手だと感じる人よりも『可能性のあるセンスを持っている』とか『のびしろがある』と感じる人に賞をあげたいなと思っています」と返しました。また、「その将来の可能性を感じるのはどのようなところでしょう?」と問われると「気持ちが強すぎると作品が破綻してしまったりするのだけれど、その歪さが逆に僕は魅力だと思います」と笑顔で答えました。

孤高のメスIMG_4752 最後に、これからの作品の構想について問われると、まず来年3月にクランクインの「エベレスト」という映画について話されました。「孤高のメス」の脚本を書くときにも、外科医の先生にインタビューしたり、手術を見学に行ったりしたという加藤さんは、次の作品のためにエベレストにも登ったそうで、「実際に現場に行かないと、その現場のことは書けないですね」と話します。続いて、その他にも現在2本の作品を執筆中だということも明かして下さいました。内容はまだ秘密とのことでしたが、どちらもこれまでの加藤さんの作品にはない内容になりそうだということで、もどかしいながらも非常にわくわくさせられる締めくくりとなりました。

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